エチオピアの世界遺産を占領=ティグレ人勢力
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エチオピアのアビィ政権とティグレ人の武装組織ティグレ人民解放戦線(TPLF)との紛争は、大きな転換点を迎えつつあります。
当初エチオピア政府軍と、エチオピア政府と連携してティグレ州に侵攻した隣国エリトリア軍は圧倒的に優勢でしたが、山岳部に籠ったTPLFの掃討がやがて民族浄化の様相を呈するようになると、危機を感じた多くのティグレ人がTPLFに参加し、戦況は一変。
今年に入って政府軍は各所で敗退する一方、国際的な非難を受けたエリトリア軍も撤退。
6月28日ティグレ州の首都メケレがTPLFに奪還され、侵攻した約6個師団がほぼ半壊したエチオピア政府軍は、7月に入り一方的な停戦を宣言しました。
しかしTPLFは政府軍と共にティグレ州に侵攻したアムハラ族民兵組織への報復としてアムハラ州とアファール州に逆侵攻。
その結果、今回のアムハラ州の世界遺産「ラリベラの岩窟教会群」の占領に至ったものです。
アビィ政権の封鎖によりティグレ州では大規模な飢饉が発生しており、ティグレ人とアビィ政権との和解は非常に難しい状況になりつつあります。
隣国との和平によりノーベル平和賞を受賞したアヴィ首相ですが、足元のエチオピアは国家として分裂の危機にあると言っても過言ではありません。