[ワシントン 4日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のクラリダ副議長は4日、米経済が雇用や物価の目標達成に向け引き続き順調に推移しているとした上で、2023年に利上げを開始できる状況にあるという認識を示した。

ピーターソン国際経済研究所でのオンライン討論で「利上げに必要な条件は22年末までに満たされると確信している」と表明。「23年に政策正常化を開始することは、こうした条件の下で、柔軟かつ新たな平均インフレ目標の枠組みと完全に一致する」と語った。

現在のインフレ高進は鈍化すると予想されるが、仮にFRBが物価の目安として注目するコア個人消費支出(PCE)価格指数の伸びが今年3%超えた場合、それはインフレ目標の緩やかな上振れ以上のものと判断されると指摘。「個人的なインフレ見通しに対するリスクは上向きだ」と述べた。

インドで最初に検出された感染力の強い新型コロナ変異ウイルス「デルタ株」は経済にとって明らかに下振れリスクとしながらも、今年の国内総生産(GDP)成長率はなお不況からの急速な回復を示すものになると予想した。

世界の国債利回りの大幅な低下には驚いたとしつつも、経済が「長期停滞」に直面している市場のシグナルと判断する用意はないと強調した。

国債利回り低下の要因を引き続き見極めているとした上で、新型コロナ感染再拡大が経済成長を阻害するという懸念など、複数の要因が存在する可能性があると指摘。同時に、インフレ期待低下に寄るものではないとの認識を示した。

米10年債利回りは3月終盤以降、0.5%ポイント超低下した。クラリダ副議長の発言前は1.15%を割り込み、6カ月ぶりの低水準に迫っていたが、同氏の発言を受け、1.2%を上抜けた。

また、米経済がFRBが設定したテーパリング(量的緩和の縮小)開始に向けたハードルに達していないものの、近づいており、「私のベースライン予測が実現すれば、FRBが年内にテーパリングを発表することを支持する可能性がある」と述べた。