菅首相、自宅療養の新方針撤回せず 「丁寧に説明する」
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現在の感染の半数超が家庭内経由というファクトがある一方、同方針を撤回したところで病床数不足・医療現場逼迫問題がでてきてしまう。ある種のジレンマですが、現時点での病床使用率(入院者数/新型コロナ対応ベッド数)は全国で29%、東京都で47%となっています。
7月に入ってからの東京都では週単位で3%、4%、6%増となってきており、今後の感染者の増加傾向を考えると分母である病床数を増やさない限りさらに医療現場が逼迫されることは容易に想像できます。
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/hospital/
→さらに都の上記数字を噛み砕くと、7月に入ってから病床使用率は週単位で3%、4%、6%+で、入院者数(分子)は10%、20%、22%と増えています。一方で驚くことに病床数は0% (!!)、4%、1%しか増えていません。
→→病床数(分母)を増やす施策が無い中(あったとしても上記の通りワークしていない)、感染者数の増加に伴い入院者数(分子)を「重症化リスクの高い患者以外は自宅療養」という方針で物理的に減らそうというのは、さすがに国民の命を蔑ろにしていると言われても仕方がありません。
先日のNスタでの倉持医師が下記のような発言をされたのも納得してしまいます。しっかりとエビデンスとロジックに基づいたリーダーシップをお願いしたいです。
ps病床数を増やす施策ができた期間は、新型コロナが流行し始めた昨年4月頃からですし。汗
「菅首相、小池都知事について「この2人がおっしゃっていることというのは、国民にまっとうな医療体制を供給しませんよというメッセージだと思う。こういう人たちに国を任せては国民の命は守れませんから、2人とも至急お辞めになった方がいい」」
「中等症2とかで治療に介入していてはもう間に合わない。より早い段階で治療に介入しなければいけないので抗体カクテル療法を承認したはず。その治療は軽症者のうちにしなければならないが、入院しなければ薬は使えない。言っていることがめちゃくちゃです」
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/202108030001186.html
注目のコメント
説明不足だが、大きな方向性は間違っていないと思われる。感染しても無症候や軽症者がほとんど。厚労省の指針でも「家庭内感染のおそれや自宅療養ができない事情等がある場合に宿泊療養を活用」としている。あとは中等症2をすばやく入院させられるかどうかの勝負。病院にベッド(病床)がいくらあっても家具屋じゃないので、医師や看護師など人材、医療機器がないと、医療提供体制にはならない。それでは、政府も自治体も、これまでに有事に備えて医療提供体制を強化してきたかがこれから試される。
厚労省
現下の感染拡大を踏まえた患者療養の考え方について(要請)
https://www.mhlw.go.jp/content/000816108.pdf菅総理が述べたことは、当たり前のことですが、それを改めて説明しなければならない現状がつらいです。
パルスオキメーターや保健所、かかりつけ医への電話に言及しましたが、いずれもそう簡単ではないです。その現状理解があった上での言葉なのかどうか。
自民党から「撤回」を突きつける事態で、8月26日再度協議される9月の総裁選日程、その先の解散・総選挙も絡んで、政治状況が混沌としてきました。首相の「丁寧に説明する」は、「私は命と健康を守ります」を繰り返すだけです。この「私の言うことを信じなさい。なぜなら私が言ったからです」というトートロジーはいい加減にもうやめるべきです。先月30日に緊急事態宣言の対象地域を拡大した際、首相は記者会見で「ワクチン接種こそ決め手」と繰り返し、入院制限の可能性に全く触れていませんでした。ところが、そのわずか3日後に新方針が発表されました。新方針といっても、私は例外を「常態」と読み替えるだけの責任回避だと考えていますが。いずれにせよ、このままでは国も政権ももたないと思います。近日中に方針転換を迫られると思います。