[香港 4日 ロイター] - 中国のマカオ特別行政区政府は4日、新たに4人の新型コロナウイルス感染者が確認されたことを受けて、住民60万人の検査を開始することを明らかにした。一部の娯楽施設も閉鎖する。

これを受けて、香港株式市場ではマカオのカジノ株が急落している。

マカオでは過去1年半、感染はほとんど報告されいなかったが、感染再拡大に歯止めが掛からなければ、主要な収入源であるカジノの閉鎖が近く必要になるのではないかとの懸念が浮上している。

現時点でカジノは閉鎖されていない。

香港株式市場では、マカオのカジノ株が下落。ウィン・マカオが一時9.4%下げ、2016年3月以来の安値を付けた。SJMホールディングスも7.2%下落し、2020年3月以来の安値。ギャラクシー・エンターテイメント・グループは6.3%下落し、2020年4月以来の安値を付けた。

マカオ政府は、市内の41カ所に核酸検査会場を設置。少なくとも3日間続で検査を実施する。予約は必要ないという。

政府は、映画館、劇場、屋内遊技場、ボウリング場、マッサージ店、バー、ナイトクラブなどを深夜から閉鎖すると表明した。

マカオでは昨年、新型コロナの流行を受けて、カジノが2週間の営業停止を余儀なくされた。その後、営業は再開されたが、移動規制でマカオに入境する富裕層が減り、業績の低迷が続いている。

香港政府のデータによると、マカオでこれまでに確認された感染者はわずか59人。死者は報告されていない。

香港政府は、市民が隔離期間なしに香港に再入境できる地域のリストからマカオを除外。リストに掲載された地域は、中国本土のみとなった。