[3日 ロイター] - 米メディア会社ディスカバリーは3日、今年のコンテンツおよびマーケティング関連投資が過去最高を更新するとの見通しを示した。発表を受けて株価は下落した。

同社は動画配信サービスを開始したのが比較的遅い方で、米ネットフリックスや米ウォルト・ディズニーの「ディズニー+(プラス)」など競合サービスが乱立する中、有料会員の確保に躍起になっている。

ディスカバリーの動画配信サービスの有料会員は6月末に全世界で1700万人となった。ネットフリックスとディズニーの有料会員数は1億人を超えている。

ディスカバリーの第2・四半期の総経費は前年同期比25%増の22億8000万ドルだった。

米通信大手AT&Tは5月にメディア事業「ワーナーメディア」を切り離し、ディスカバリーと統合する計画を発表している。

PPフォーサイトのアナリスト、パオロ・ペスカトーレ氏は「動画配信の成長ペースは満足いくものではなく、フリーキャッシュフローといった財務指標も前年比で大幅に減少している」と分析した。

ただ、同社は食やDIY関連の台本のない番組を有望視し、力を入れている。欧州における五輪の放映権も持っており、視聴者獲得につながるとみられる。

同社によると、同社プラットフォームでこれまでに東京五輪を視聴した人は2億7500万人を超えており、18年平昌冬季五輪に比べて10%増えた。

ディスカバリーの第2・四半期売上高は30億6000万ドルと、市場予想の29億9000万ドルを上回った。会員数と広告の売り上げが伸び、全体をけん引した。