[シドニー 2日 ロイター] - 豪石油・ガス会社オイル・サーチは2日、同業サントスから提示された84億豪ドル(62億米ドル)規模の買収案を株主に推奨する方針を示した。

世界で上位20位に入る石油・ガス会社が誕生する。

サントスはオイル・サーチ株1株当たりサントスの新株0.589株を付与する案を提示していたが、新株0.6275株を付与する案に修正した。

先週末のサントス株終値で試算するとオイル・サーチ株を1株当たり4.05豪ドルと評価する水準。先週末終値に6%のプレミアムを上乗せした。オイル・サーチはサントスの当初の買収案を拒否していた。

オイル・サーチが証券取引所に提出した資料によると、同社はサントスに帳簿を公開することに合意した。

両社の株式を保有するウィルソン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、マシュー・ハウプト氏は「満足している。買収を支持する。別々の企業より統合したほうが良いことは確実だ」と述べた。

オイル・サーチの株主は、統合後の新会社の約38.5%、サントスの株主は約61.5%を保有する。

サントスのマネジングディレクター、ケビン・ガラハー氏は「(オーストラリア、パプアニューギニア、アラスカに)寿命の長い、低コストのさまざまな優良石油・ガス資産を保有する、域内に並ぶもののない規模とスケールの巨大企業」が誕生すると表明した。

統合後の新会社は、利益率の高いパプアニューギニアの液化天然ガス(LNG)プロジェクト「PNG・LNG」で、米エクソン・モービルを上回る権益を保有することになる。ハウプト氏によると、サントスは、同プロジェクトを保有する仏トタルエナジーズへの権益売却を検討する可能性がある。

オイル・サーチでは先月、最高経営責任者(CEO)が病気と内部告発を理由に辞任しており、後任を探していた。

オイル・サーチ株は8%上昇。サントス株は3.5%値上がりしている。