(ブルームバーグ): 米証券取引委員会(SEC)が中国企業による米国での新規株式公開(IPO)登録を停止したことを受け、中国の証券当局はSECとの協議を呼び掛けた。

中国証券監督管理委員会(証監会)は1日の発表資料で、適切な解決策を見つけるため、SECとの意思疎通の強化を目指すと表明した。

SECは、中国企業がリスク開示を改善するまでIPO登録の手続きを停止するとしている。これについて証監会は、問題解決で相互尊重と協力を求めるとした。

中国政府が民間セクターの締め付けを強めていることを受け、SECのゲンスラー委員長はスタッフに対し、中国企業のIPO申請書類を承認する前に、これら企業に追加の情報開示を求めるよう指示した。これに先立ち、中国当局は海外上場を目指すほぼ全ての企業に対し、サイバーセキュリティー審査を受けるよう義務付ける新たなルールを提案していた。

中国、海外IPOルール厳格化へ-ほぼ全ての企業対象

米国に上場した中国の配車サービス大手、滴滴グローバルの株価が急落し、米投資家が打撃を受けたことから、SECは中国企業のIPOへの監視を厳しくするよう求める圧力にさらされている。

原題:China Seeks More Communication With U.S. on Overseas IPOs (1)(抜粋)

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