[東京 30日 ロイター] - 東京五輪の競泳男子200メートル背泳ぎで銀メダルを獲得したライアン・マーフィー(米国)が、競技後に「クリーンではないかもしれないレース」と選手のドーピングを示唆するような発言をした。

2016年リオデジャネイロ五輪金メダリストのマーフィーだが、27日の100メートル背泳ぎではロシア・オリンピック委員会(ROC)のエフゲニー・リロフとクリメント・コレスニコフに次ぐ、銅メダル。30日に行われた200メートル決勝でも、五輪新記録で優勝したリロフに敗れ、銀メダルに終わった。

マーフィーは200メートル決勝直後のインタビューで、「クリーンではないかもしれないレースで泳ぐことは、1年を通して、精神的に大きな負担になっている」とコメントしていた。

同選手はその後の記者会見で、「(銅メダルの)ルークと、エフゲニーにおめでとうと言いたい。彼らは素晴らしい仕事をしたし、2人とも非常に才能のあるスイマーだ」とライバルをたたえた。先の発言については「私はここで何かを主張するつもりはない」「結局のところ、水泳界で(ドーピングは)いまだに大きな問題で、それが現実だ」と話すにとどまった。

一方のリロフは、「いつもドーピング検査をしている。もし何かを摂取していたら、自分で自分を許すことができないだろう」述べ、「これに対してどう反応していいかわからない。私は何かを告発されたわけではない」と困惑した様子だった。