[香港 30日 ロイター] - 中国の淮北鉱業は同社の建設部門が、期限の過ぎた4億元(6200万ドル)の支払いを巡り、国内不動産開発大手の恒大集団を提訴したと明らかにした。

当局への提出文書によると、6回にわたり返済を求めたにもかかわらず、東部・安徽省にある恒大集団のプロジェクト会社が資金不足を理由に、建設部門への支払いを繰り返し拒否したという。これには恒大集団が同部門に発行したコマーシャルペーパー(CP)の償還も含まれている。

一方、恒大集団は当局への提出文書で、契約上の返済期限を巡り当事者の間で見解の相違があると説明。傘下の恒大地産集団が裁判所に異議申し立てを行ったと明らかにした。同傘下企業は契約の当事者ではないため、同社に対する訴訟に法的・契約的根拠はないとしている。

淮北鉱業の文書によると、同社の建設部門は2018年11月に恒大集団のプロジェクト会社と契約を結び、建設工事を完了している。ただ、CPの償還期限についての記載はない。

恒大集団は6月、同社のプロジェクト会社について、CPの返済に遅れが生じているが、支払いの手続きを進めていると発表。それ以降、同社の債務や金融システムへの影響を巡る懸念が高まっている。