モデルナの新型コロナワクチン、米国外での提携先で生産に遅れ
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モデルナ社製ワクチンの生産遅延に関する内容は、以下のReuterでより詳しく報告されています。
https://www.reuters.com/world/asia-pacific/supply-issues-delay-moderna-covid-19-vaccine-shipments-skorean-official-2021-07-27/
Bioombergに書かれていない内容としては、
・研究所の品質確認プロセスで問題が生じた
・この問題はすでに解決されたが、生産の遅れは今後2〜4週間引き続き生じる
・韓国政府が接種キャンペーンを行っている50代、電子セクターの労働者に拡大する分に影響がある(記事の発信は韓国です)
・混乱により、(韓国では)一部の予防接種をファイザー社製に切り替えた
・韓国に影響を与えるだけでなく、製造現場からの供給を受ける国々に共通の問題である
・韓国はModernaワクチンの4000万回分を契約しており、そのうち約110万回がすでに到着している
などがあります。
また、記事からは、意図的に米国外への輸出分を調整するのではなく、海外向けの製造になっている工場での生産遅延のため、海外分に遅れが発生することが読み取れます。日本への影響は、スイスのロンザ・グループとスペインのラボラトリオス・ファルマセウティコス・ロビの分が供給されているならあり得ると思います。「ここ数日間に臨床試験で問題が起きたためだという」は誤訳だと思います。原文を見ると、”laboratory testing issues”を「臨床試験」と訳してしまっているようです。
「臨床試験」は、ワクチンの有効性や安全性を確認するための試験を指しますが、そこに問題があったわけではありません。ワクチンの製造過程、品質管理の測定系に問題が生じ、それが修正されたという報告だと思います。
原文: https://www.bloomberg.com/news/articles/2021-07-27/moderna-says-foreign-manufacturing-partners-are-facing-delaysProの方々が指摘されるように、『実験室レベル』で何かあったと言うことであり、数日の遅れということは一部のロットでなんらかの問題があったのではと推測される。
ただ、日本の製薬でも、溶出性、異物混入、衛生管理の不備といった内容で大小関わらず回収、製造停止はしばしば起きており、この時点では決してモデルナの品質管理が悪いとは思わない。