[ロンドン 27日 ロイター] - 英インペリアル・カレッジの疫学者ニール・ファーガソン氏は27日、新型コロナウイルスワクチンのおかげで入院・死亡リスクが劇的に低下したとして、英国での感染はあと数カ月で収束する可能性があると述べた。

ファーガソン氏はBBCに「まだ完全に危機は脱していないが、方程式は基本的に変わった。ワクチンは、入院・死亡リスクを低減する効果が大きい」と述べ、10月までには「新型コロナはまだ存在し、死者もでているが、パンデミックの大部分が過去のものになっている」との見方を示した。

英イングランドでは19日に新型コロナ対策の規制がほぼ全面的に解除されたばかり。新規感染者数は17日時点で5万4674人に達していたが、過去6日間では減少が続き、26日には2万4950人と半分以下に縮小した。学校が夏休みで休校となっていることやサッカー欧州選手権の閉幕、気温の上昇などが背景にあるとみられている。

こうした中、ジョンソン首相はパンデミックがまだ収束しておらず、油断は禁物と強調。「明らかに数字は好転しているものの、早まった結論を出さないことが非常に重要だ」とした上で、制限解除が統計に反映されるまでには時間がかかるため、引き続きかなり慎重に対応する必要があると訴えた。