反コロナ規制、欧州各地でデモ ロックダウン・ワクチン反対
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フランスやスペイン、英国で起きているのは、ワクチン接種済みの人に付与される「衛生パス」制度に反対する抗議行動ですね。衛生パスがなければ飲食店や電車、バス、映画館、観光施設などに入れない、という制度がヨーロッパ各国で導入されています。フランスでは7月21日から始まっています。
抗議行動に来ている人の中には、ワクチン接種そのものに反対しているという人もいますが、それだけだとさすがに各地で何万人も集まりはしません。
ヨーロッパでは、英国を含め、ワクチン接種を徹底することで行動制限を無くしていく、というのが基本路線になっていますが、そのためには、ワクチン接種の徹底を保証する制度が必要です。
そのための「衛生パス」導入なのですが、常に衛生パスを持ち歩かなければならない、という日常を歓迎しない人が少なくないようです。抗議行動をしている人たちは、右翼もいれば左翼もいて、少し前は黄色いベストを着て格差是正を求めて抗議行動をしていた人たちもいます。
一方で、フランスでは、伸び悩んでいたワクチン接種率が、再び急上昇しています。衛生パスが無ければバカンスに行けなくなるので、背に腹は代えられないのでしょう。
注目のコメント
フランスの場合、デモ大国ですから、政権(マクロン)批判に繋がればネタは何でも良いという側面もあるように考えられます。
他方、都市封鎖などの行動制限に対する社会の疲れが深刻なことは事実なわけで、当局としては慎重に取り組まないと、民意が一気に離反する事態になりそうです。
日本はとにかく、都市部を中心に、中高齢者のワクチン接種を進めるしかないのでしょう。欧州は希望者にはワクチンがほぼ一巡し、多くの国で接種率では米国を上回っています。ここからどう接種率を引き上げるか。ロックダウン同様に強い政策をとれば反発も強くなります。どの国も困難なジレンマに直面してます。
フランスでは医療従事者に接種を義務化する方針で、一般にも飲食店や公共施設などで接種証明書の提示義務が拡大した結果、接種率は上がったものの極右や急進左派を巻き込んで反対運動が先鋭化しています。フランス各地でのデモでは、「自由(liberté)」が叫ばれていたが、参加者には、いわゆるポピュリスト右翼の支持者が多いということだ。つまり、あまり普段は「自由」を叫ばない人々である。また、マルセイユでは、2人のジャーナリストがデモ隊に襲われるという異常事態が起きている。普段のデモなら、襲撃されるのは警察だ。なお、デモは起きているが、世論調査では、6割超のフランス人は「衛生パス(passe sanitaire)」に賛成しているとのことである。コロナ禍の犠牲者が多かった分だけ、人々も恐れているのであろう。ともあれ、フランスでデモが起きるのは日常茶飯事であり、それ自体は何ら特別なことではない。