「脱炭素」組織立ち上げるアイシンの深謀遠慮
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一番悩ましいのが鋳造部品の炭素排出ですね。アイシンのCO2排出の約半分を占めるとのことです。
記事にはCO2回収分離が例として挙げられていましたが(省エネ、再エネは当たり前)、アイシン独自の取り組みだけでなく、デンソーが実証中のCO2循環プラントも参考にしていくんでしょう。
でも、やはり真っ先に取り組まなければならないのは、鋳造部品の脱炭素だと思います。
実際に、東邦ガスと共同でガスバナーを水素燃焼にする実証がスタートしています。
城山工場における熱処理の間接加熱バーナーの燃料を水素にする実験が5月に始まっています。
さらに最も重要なのが、アルミ溶解を水素の直接加熱バーナーで行うということです。西尾工場で10月からその実験が始まります。小さな実証炉から始めて、生産炉に本格導入するということです。この生産炉に水素直接加熱が本格導入されたら、鋳造部品の脱炭素が一気に進むことになります。
低炭素化であれば、アルミ溶解に電気炉も候補にありますが、生産設備の入れ替えが伴いますし、また使用する電気が脱炭素されている訳ではありません。
アイシンの決意は専門部署も創設するなど、並々ならないものがあります。
動画でアイシンのアルミ溶解の様子を見たことがありますが、溶湯が保持炉に向かい間には酸化膜が一切なく、スムーズに溶湯が流れている様に驚嘆したものでした。(電気炉では酸化膜を防ぐのは難しいようです。それも電気炉を採用しない理由かもしれません。)
◎ CO2の出ない工業炉へ、アイシンと東邦ガスが水素バーナの共同実証開始
2021年06月28日
https://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/2106/28/news072.html