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専門家も脱帽、深層学習を使ったPFN・ENEOS量子化学シミュレーターの威力

日本経済新聞
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  • 汎用エンジニア

    ステップ関数的に計算速度が10000倍なので、とんでもない衝撃です。いずれ来ることは分かってましたが、実際に来ると、これをベースに研究開発フローをすべて見直さないとダメですね。

    私は材料開発というより、表面や界面での原子分子挙動を調べるのと、どういった方向に反応が進みやすいか、すなわち活性化エネルギー障壁を見積もるためにDFTを使っていました。

    今までは計算リソースの制約があったので、それに基づいて、シミュレーションでやる範囲、実験でやる範囲など決めていましたが、急に制約がなくなってしまいました。

    今回はDFTですが、次はMD(分子動力学)が対象になるのではないかと思います。そうなっていくと、今まで投資してきた計算環境の転用とかも考えないとですね。ソフト資産はもはやどうにもならない。

    気になるのは、NNモデルの学習方法ですね。PFNが自分でDFTを作ったのか、あるいはGAUSSIANとか他社ソフト結果を学習したのか。仮に後者なら、PFNから相応の対価が支払われると良いのですが。じゃないと、そもそもベースになるサイエンスモデル開発に対する投資が止まってしまいます。


  • WithMetis 代表取締役 理学博士(物理学)

    ざっと、プレプリントサーバの論文を読んでみました。
    https://arxiv.org/abs/2106.14583

    エネルギーとその微分(つまり原子に働く力)の値が計算できるようです。学習に使った第一原理計算は、分子系のものは、Gaussian16のωB97X-Dで基底関数が6-31G(d) 、周期系のものは、VASPのPBE交換相関汎関数で、PAW法を使っていると。扱える元素は、分子系がH, C, N, O, P, S, F, Cl, Brの9つ、周期系の方が45の元素です。(Fig. 6を参照)鉄、銅、ニッケル、コバルトなどの3dの遷移金属も入ってますね。
    (ちなみに、Gaussianは主に分子系を扱う第一原理の量子化学計算でトップシェアの商用ソフトウェアです。VASPは、固体物理系の技術を使った固体などの周期系を扱う第一原理計算の商用ソフトウェアです。こちらもおそらく、その系統でトップシェアではないかと思います。)

    気になる精度の方ですが、精度がよいというデータも載っていますが、Fig S4には、対角線から外れている点も見られますね。既にGaussianや、VASPをお持ちの方は、自分の扱いたい系で、どれぐらい精度が出るか検証してみてから、本格的な使用に移るとよろしいのではないかと思います。

    これで、スパコンや第一原理計算が要らなくなるのかというと、完全にそうではなく、スパコンで大量に計算しておいて、計算量の軽いモデルにマッピングし、ユーザーの普段使いは、計算量の軽い方を使うということになると思います。

    一般に、ニューラルネットのような柔軟なモデルは、予測したいデータ点の周りに、学習に使うデータがたくさんあれば精度は非常によいですが、点が離れて少なくなってくると極端におかしな値が出る危険があります。それに対して物理化学的な特徴を入れたあまり柔軟でないモデルの方が、学習に使いたいデータが予測したい点の周りに少ない場合でも、とんでもない値にはなりにくいです。ただし、こちらの場合、系統誤差が乗りやすいです。この二つのせめぎあいの中で、バランスの取れたものを作るのが腕の見せ所です。

    また、自分が扱いたい系の第一原理計算を追加で行って、学習モデルをファインチューニングして、計算の軽いチューニング後のモデルを使うというのも今後の方向性だと思います。


  • バッテリー スペシャリスト

    汎密度関数法(DFT)は、多電子系を一つの電子系に近似するため色々と制約があるなかで、Web上で計算出来るDNNシミュレーター「Matlantis」を開発したPreferred Computational Chemistry(PFCC)ですが、まずは専門家に使って貰うアプローチを取ったとのこと。

    >PFCCの岡野原大輔社長は「今年(2021年)は実際に多くの企業に使ってもらい、価値を認めてもらいたい。将来の海外展開を踏まえた活動も徐々に進めていきたい」と語った。
    >既にENEOSや信州大学などがMatlantisを活用する。顧客が探索・発見した材料に関わる知的財産権は顧客側が持つ契約になっている

    まだ原子数は100を超えない範囲でのデータセットということで触媒や潤滑油、吸着剤への適用から始まっていますが、これも構造の数を増やすことでデータセットの数を増やすことを検討しているそうです。

    LiFeSO4Fでのリチウム拡散についても論文を出しているようで、DFTはマテリアルズ・インフォマティクスの1手法として天下りに理解していたので、詳しいことが分からず、教科書を引っ張り出して読み直してみます。


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