2021/7/19

【社長直撃】パイオニアは「サービス企業」として復活を狙う

NewsPicks エディター
サービス企業に変革していく──。
業績悪化からの復活を目指す、パイオニアの決意は固い。
3月に開催されたデジタル地図事業を手がける完全子会社「インクリメント・ピー」の売却発表会見。矢原史朗社長は、従来のものづくりからサービスへの転換を宣言した。
同社は、CDO(最高デジタル責任者)に石戸亮氏、CTO(最高技術責任者)に岩田和宏氏らを招くなど、新たな人材と変革に挑んでいる。
オーディオや自動車機器などをコア事業にしてきた同社だが、業績が悪化し、2019年3月に東証一部から上場廃止。
アジアを中心に展開する投資ファンド「ベアリング・プライベート・エクイティ・アジア(BPEA)」の完全子会社になった。
それから約2年間。パイオニアは、どこに向かおうとしているのか。何が変わり、そして変わっていないのか。
NewsPicks編集部が、矢原社長に話を聞いた。
INDEX
  • 「社長を引き受けた」理由
  • イメージは「アップルモデル」
  • だから「GAFA」とも戦える
  • 「再上場」は、目指している

「社長を引き受けた」理由

──社長に就任したのが、2020年1月。業績が悪化する中、なぜパイオニアの社長になることを引き受けたのでしょうか?
矢原 きっかけは、2019年春の非上場化。その直後に、声をかけてもらいました。