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記事中に、「コロナワクチンは始まりにすぎない」との一文がありますが、「おまけにすぎない」のほうが正確だと思います。

米モデルナ社は、2010年に創業し、ヒトの細胞にmRNAを挿入する技術のスタートアップ企業です。もともとは、幹細胞生物学者デリック・ロッシ氏の研究を商業化するために設立された企業ですが、起業論でいうところの死の谷(Valley of Death)つまり、研究開発の結果が事業化に活かせない状況と資金の枯渇から、新型コロナワクチンの発売直前まで耐えてきました。

事業継続にリーダーシップを発揮したのが、2011年以来同社に参画しているステファン・バンセルCEOですが、彼の采配でベンチャーキャピタルの参加と、大学から研究者の参加、優秀なスタートアップ経営者の参加で成果を積み重ねてきました。

もともとは、ヒトの細胞にmRNAを挿入する技術を基盤としており、遺伝子治療やワクチンヘの幅広い応用を狙い、地道に研究を進めていたところ、世界を恐怖に陥れはじめた「新型コロナウイルス」をみて、急遽技術を新型コロナウイルス用のワクチン開発に転用したというのが実情です。

たまたま(といってよいでしょう)、それまで臨床成績に乏しかったmRNA技術を用いたワクチンの臨床使用に叶う優れた有効性、安全性が認められ、同社ワクチンが世界で優先的に使用されるポジションを得たのであって、新型コロナワクチンでの同社の躍進には、同社が一番驚いていることと思います(正直なところ)。

医薬品、特にワクチンは性格上、最初の何社かの成功者が市場を席巻し、他の多く(少なくとも5~10番手程度以下)は人類に抗体がいきわたると、研究開発費を失ったまま市場がクローズします。非常にリスクの高いビジネスと言えますが、新型コロナワクチン発売前のモデルナ規模の企業が、ほぼ単独で臨床試験を開始できたのは、経営手腕が極めて優れることを示しています。その時にmRNAに取り組んでいたという運の要素も大きかったでしょう。(それを引き付けるのも実力ですが)

モデルナにとって、新型コロナワクチンは「おまけ」(しかし、あまりにも大きい)であり、同社が以前から取り組んでいることはこれからです。
連日最高値を更新しているモデルナの株価は、先程S&P500への組入が発表され時間外で更に8%近く上昇。作用プロセスが不明でトライアルアンドエラーしかなかったワクチン開発が、mRNAをベースに高度なデータ処理を駆使してコロナ以外でも高速化できる期待が拡大
アフターコロナは、ITとゲノムがドッキングして新たな経済成長の地平が開ける明るい世界になる、という考え方が第五次産業革命で、その筆頭がこの技術です。ゲノムの解読はAIです。歴史のアナロジーは第一次世界大戦です。航空機、内燃エンジン、無線通信が戦争で飛躍的に発展して、民政分野に活かされました。自動車、航空機旅行、電話、テレビ、冷蔵庫などがブームとなり1920年代は空前の好況となりました。女性が普通の服を着て化粧するようになったのはこの時代からです。人々の意識が大きく変化するきっかけが1920年頃のスペイン風邪です。生き残った人は享楽的に生きるようになったとされています。ただ、その後に大恐慌になっています。歴史は繰り返す、が良くわかると思います。
コロナが無ければmRNAが一気に広まらなかったですよね。

とは言え、じゃあ何十種類のmRNAワクチン打ちまくった時に、どこかで人体のキャパを越えてしまうことが無いのか、というのは疑問。あと、そもそも人体で作成可能な抗体で太刀打ち出来ないウイルスがあったりしないのか疑問。
インパクトはワクチン市場だけではなく、医療現場にも広がる可能性がありますね。それに伴い、病院や医師の定義が変わっていくかもしれません。
インフルエンザ、コロナ、マルチ呼吸器感染症対応ワクチンの開発に期待。