(ブルームバーグ): 中国のアリババグループとテンセント・ホールディングス(騰訊)は、それぞれのサービスを相互のプラットフォームに開放することを検討している。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が事情に詳しい関係者の情報を基に報じた。米株式市場ではこの報道を受け、アリババの米国預託証券(ADR)が上昇した。

この協議を知る関係者の話としてWSJが伝えたところによると、実現すればアリババの消費者向けウェブサイト、淘宝(タオバオ)や天猫(Tモール)で買い物をする際にテンセントの「ウィーチャットペイ(微信支付)」で支払いできるようになる。両社が互いの事業について理解を深めることも可能になるという。

中国当局は国内インターネット大手による市場支配を崩そうと、競争法に基づく締め付けを強化。アリババは4月に独占禁止法違反で約182億元(約3100億円)に上る過去最大の罰金を科され、テンセントも他のネット関連企業33社とともに反競争的な慣行の是正を命じられた。

原題:Alibaba, Tencent Consider Opening Services to Each Other: WSJ(抜粋)

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