2021/7/17

アマゾンCEO交代、ベゾス氏が残す課題

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エンジン全開で快走中だが、その規模ゆえに政府の標的に
──投資家向けコラム「ハード・オン・ザ・ストリート」
米アマゾン・ドット・コムの次期最高経営責任者(CEO)となるアンディ・ジャシー氏には、見方によっては容易な任務が待っているかのようだ。
何しろジャシー氏が引き継ぐ企業は、エンジン全開で快走しているように見える。
創業者で現CEOのジェフ・ベゾス氏は今月、文字通り地上から飛び立つ予定だ。
27年前にベゾス氏が自宅のガレージで立ち上げ1兆7000億ドル(約188兆7000億円)規模に育ったアマゾンは、初めてトップが入れ替わる。
俗に「ビッグテック」と呼ばれる五大企業のうち、創業者の支配下から移行する企業としては4番目であるという点で、アマゾンはやや遅れている。
すでに創業者から継承されたアップル、マイクロソフト、そしてグーグルの親会社アルファベットの3社は、いずれもその後のリーダーの下で新たな成功を収めている。
だが、アマゾンではさらに多くがかかっている。アップルは今でこそ時価総額が世界最大だが、スティーブ・ジョブズ氏がCEOを辞した2011年の年間売上高は、アマゾンの現在の水準に比べ約4分の1だった(ジョブズ氏はそのわずか数週間後に他界した)。