2030年時点の発電コスト 太陽光が最安に 原子力を初めて下回る
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風力や太陽光を増やすと天候によって発電できない事態に備える火力発電所をバックアップ用に確保するなどのコストもかかる。こうした要素は今回の試算に織り込んでいない
太陽光が最も割高に 2030年の電源別統合コスト
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/210804/mca2108040604004-n1.htm
注目のコメント
太陽光発電が最安に。あとは、蓄電池の価格が下がってくると、太陽光+風力で賄える範囲がより増える。まだ蓄電池の経済合理性が低い(蓄電池を導入して自家消費に回すより、売電した方がメリットがある)ので、EVを蓄電池代わりに使うのもオススメ。
ガソリン代がなくなるのはもちろん、発電しているときは車に貯めて、夜は家の電力として使う。EVの蓄電容量は、家庭用蓄電池と比べるとかなり大きいので。今更かもしれませんが、この試算を何のためにやっているのかなども含めて基本的な整理を。
これから政府はエネルギー基本計画の改定をします。3年に一度程度改定するのがエネルギー政策基本法に定められた義務なので。エネルギー基本計画は、定性的な文章で、初めて読むと「あれもこれもちゃんとやります」と書いてあるようにしか見えないかもしれません。ただ、この基本計画に沿う形で経済産業省が10年後のエネルギー構成を定量的に示します(長期エネルギー需給見通し)。定量的に考えるためには、それぞれの電源が10年後に新設した場合いくらくらいなのか(その時点でどれくらいの競争優位を持つのか)と言ったあたりがわからないといけないので、コスト見通しというのはとても大事な要素です。もちろんコストだけで語れるわけではなく、自給率やCO2排出量や、どこまで安定的に発電してくれる技術なのかなども勘案して決めるわけです。
一定の前提を置いての試算なので、どの電源もこの予想を上回ることもあれば下回ることも当然あります。それは原子力だろうが太陽光だろうが風力だろうが同じこと。
特に1kWh当たりのコストなので、原子力を今のように異常に長期間停止させたりすれば結果的にはとても高いということになります。またコストとして出すのは難しいのですが、太陽光や風力はバックアップや調整役を必要とするので、そのコストも含めて考える必要があるというのは記事の通り。
太陽光の価格下落が進んでいることは皆さんご存知だったと思います。世界的には既に3円とか4円/kWhでできるところもあるのに、なぜ日本は10年後(技術進歩や価格低下も見込んでいるはずなのに)で8-11円なんだ?!というのは思われた方もいるかもしれません。
そこは本当に何とかしたい。
ただ、日本はこの狭い国土です。コスト下げやすいのは大規模にやるメガソーラーなのですが、そのために山を削れば相当の造成コストがかかります。これまではFIT賦課金が山を切り開いて太陽光をやってもペイするくらい手厚い補助金だったわけですが、さすがに賦課金も徐々に落ちてきたうえ、適した土地もあまり残っていません。そしてなにより、国土を削ることへの国民理解は得られないでしょう。
今後は屋根上や駐車場を丁寧に開発する必要がありますが、それだったら海外と同程度のコストでできるはず。やらねばです。よいニュースだと思いますが、これは昼間発電している時間帯のデータのはずで、太陽光は一日の半分役に立ちません。再生可能エネルギーの中では、発電の安定性において風力が一番有力なはずですが、これまた同方向に風力一定(風速15メートルが最適)の風が吹く、という適地が限られます。日本の電力は大変品質が高い、ということをご存じでしょうか?上下動の激しい再生可能エネルギーを他の電力とミックスして電圧を一定にする必要があり、蓄電を含め、その問題の解決が待たれるところです。