12日(月)にかけても大気非常に不安定 大雨による災害や落雷、突風などに警戒・注意
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梅雨前線の活動が徐々に不活発になってきた代わりに、上空に寒気を伴った低気圧があることが大気を不安定にさせている原因です。前線による長雨はなくなってきつつあるのですが、夕立のような雨が降りやすい状態が来週末にかけて続きそうですから、天気の急変に注意が必要です。
上空の寒気はふつう5000m付近を見るのですが、夏についてはもっと上空のほうが顕著に特徴が現れ、およそ10000mかそれ以上を見ることもあります。今回は普段なら東西に吹くはずのジェット気流が大きく蛇行していて、ついにちぎれて寒冷渦という低気圧性の渦を形成して日本付近に数日居座る見込みとなっています。このため梅雨明けは順次進むものの大気が不安定な状態がしばらく続く見込みです。
たかが雷雨、ではありません。竜巻などで大きな被害がでることもありますし、雹による家屋や農産物への被害も心配されます。また、都市部の雨水排水能力を超える雨となった場合には一時的に都市部で内水氾濫と呼ばれるような状態が発生することがあり、地下室に浸水して溺れてしまう事例が発生することもあります。都市部の排水能力は、場所にもよりますが目安は一時間あたり50mmです。これを超える雨となっているような場合には道路が冠水したり、雨水の下水管から水が噴き出したりすることがありますから十分注意してください。
注目のコメント
ゲリラ豪雨など天候の変化が激しいため、最近はお天気マークだけでは足りず、雨雲レーダーも併せてチェックするようになりました。
熱海で起きた森度による地滑りも、人間がこれまで想定していた自然災害の範疇を超えてしまっていることも一つの要因と考えます。
気候変動に対しても、ニューノーマル、新たな基準でインフラの整備や身を守る行動を考慮していかないといけない過渡期に来ていると感じます。