2021/7/9

【冨山和彦】中西宏明さんは「破壊的リーダー」だった

6月27日、前経団連会長・中西宏明氏(75歳)が死去した。以前から患っていた悪性リンパ腫が再発し、6月1日に会長を辞任したばかりだった。
中西氏は、2010年に日立製作所の社長に就任。2年前の2008年に巨額赤字を計上した日立製作所を、前任の川村隆氏とともに立て直し、大企業改革のロールモデルを作った。
その後、2018年に経団連会長に就任すると、新卒一括採用の見直しを示唆する発言を行ったり、未来社会のコンセプト「Society5.0」の取りまとめに尽力した。そうした一連の改革を進める、道半ばでの逝去だった。