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NewsPicks編集部のオリジナルニュース連載。いま知りたい注目ニュースを、わかりやすい解説や当事者インタビューなどでお届けする。
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Amazon is a leading online retailer and one of the highest-grossing e-commerce aggregators, with $386 billion in net sales and approximately $578 billion in estimated physical/digital online gross merchandise volume in 2021.
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個人的には13番目の「Have Backbone; Disagree and Commit」が非常に大事と思っています。多様性を本当に生かすには「Disagree and Commit」という一見相反する考え方を両立させることが必要と思うからです。日本の飲み屋の会話では「Agree and not-Commit」の話が結構多い気がします。
これに関して先日のWSJは後任Andy Jessyの長めの記事を掲載しています。Bezosとの共通点はいろいろありますが、「the wheel of death」が出色。
https://www.wsj.com/articles/amazon-primed-andy-jassy-to-be-ceo-can-he-keep-what-jeff-bezos-built-11625218225?st=c8hft8q0db7ohr0&reflink=article_email_share
行動指針を掲げる会社は少なくない。そしてそのうち1-2項目が遵守されるのが関の山。巨大なAmazonのマーケットプレイスではなくてクラウド事業のAWSにおいても、そして米国本社ではなく日本支社においても14箇条と常に照らし合わせて議論がされる。ここまで徹底できるのは、素晴らしい文章ということではなく、運用方法に創意工夫がされ、トップが常にロールモデルとなっているのだろう。
後継者のジャシーになって「the wheel」と呼ばれる彼のやり方もより一層普及するだろう。会議でランダムに発表者を選びその場でプレゼン。誰が当たるかわからないので皆が常に準備状態でないといけない。シビアに聞こえるかもしれないが、このレベルを追求しなければ世界一の時価総額を目指す企業にはなれないのかもしれない。
私たちの生活を根底から変えたアマゾン。独占禁止法や、工場の労働者の処遇、税金など多くの問題も同時に抱えてきましたが、破壊的なビジネスを生み出したことは誰もが納得するところだと思います。
今回は、アマゾン帝国の裏にあるリーダーのレシピに注目しました。実はずっと14のルールだったのですが、今月に入って、二つの項目が追加されました。この二つは、アマゾンが抱えるチャレンジに対しての対策を打っていこうとする心構えを反映したものです。
今でも十分に通用するルール。とりたててアマゾンに限った特別なルールでないものも多いですが、これを徹底的に実践した、絵に描いた餅にさせてないところこそこが、アマゾンの強さなのだと感じました。
個人的には8)と9)のバランスが日本企業に欠けがちなすごく大事な点だと思います。リスクを取らないと成長しない、ただ大胆さとスピード、それらを雰囲気で判断するのではなく計算した上でリスクを判断していく。これは株式会社としての当然の責任であり、ガバナンスなのですが、これを従業員レベルまで浸透させ、カルチャーにするために重要な条項だと思います。
4)多様性、16)ステークホルダー主義に通づる言葉が入っているのもグローバル企業ならでは。
また、5)6)7)11)12)13)14)はグローバルなプロフェッショナル企業っぽいなと思いました。
<メモ:アマゾン16カ条>
1)顧客を起点に行動する
2)自分ごととして考え、長期的な視点を持つ
3)革新とシンプルさを追求する
4)正しい判断をし、多様な考え方を追求する
5)常に学び、好奇心を持つ
6)優秀な人材を採用し、育成に最善を尽くす
7)高い水準を貪欲に追求する
8)大胆な方針と方向性を持つ
9)スピードと計算したリスクを受け入れる
10)倹約の精神を持つ
11)相手に愛して敬意を持ち、信頼を築く
12)すべての業務に気を配り、細部に配慮する
13)安易な妥協、馴れ合いをやめる
14)重要なインプットに集中、困難に立ち向かう
15)地球最高の雇用主を目指す
16)成功と規模拡大に、広い責任が伴うと理解する
生産性が強く求められる中、ある意味そのルールを超えてでも、一人のお客様に向き合うことが求められていた。
一見、相反するように見えるこれらを、同時に徹底的に追求するところに、Amazonの Amazonたる所以があるように感じたものだ。
巨大企業になった今も、そしてこれからも、ベゾスの精神は生き続けるものとと信じたい。
記事の中に「バーレイザー(Bar Raiser)」という言葉がありましたが、以前アメリカ企業で働いていた頃、大きな会議があった後に「Raise the Bar(スタンダードを上げよう)」というセッションがあったことを思い出しました。皆で散々ビジネスレビューをした後に更にスタンダードを上げるにはどうするかというセッションをするのです。こういった方法はアメリカでは普通なのだと思いますが、貪欲さというかアメリカ企業の強さを感じた瞬間でした。
会社の根本部分のスタンダードを設定するのは突き詰めるとCEOしかいない。それを高く高く設定し続けたのがベゾスなのではないでしょうか。アンディ・ジャシーはそれを継承できるのか、引き続き注視していきたいと思います。
本記事には取り上げられていないですが、第13条の"Disagree but Commit"もとても大事なルールだと思っています。たとえばGoogleでいうYesの文化(できない理由ではなくできる方法を考える)ではないですが、Amazonの多様性を重んじながら成果をあげる文化につながっているのではないでしょうか。
Bezosの退任というのはひとつのマイルストーン。Amazonを形作る強烈な≒狂信的なカルチャーからは、マネするにせよしないにせよ、学ぶところ大ですね
https://newspicks.com/news/5970525/body?utm_campaign=np_urlshare&utm_medium=urlshare&invoker=np_urlshare_uid1524323&utm_source=newspicks
今回の記事では失敗の文化が顧客起点であり、Amazonの成長にとって重要ということが書かれてあります。
個人的には前回の記事の書き方はAmazonを誤解する伝わり方になっていたと感じるので、ぜひ今回の記事を合わせて読んでいただきたいです。