[シドニー 1日 ロイター] - 不動産コンサルタント、コアロジックが1日公表した6月の豪住宅価格は前年比で13.5%上昇と、2004年以来最大の伸び率となった。戸建て住宅が新型コロナウイルス禍の在宅勤務移行で15.6%上昇した。

強い需要と供給逼迫が、一部都市で行われた新型コロナ感染拡大抑制のためのロックダウン(都市封鎖)による落ち込みを相殺した。

前月比では1.9%上昇し、5月の2.2%上昇から減速した。

シドニーでは前月比2.6%上昇、前年比で15.0%上昇。ブリスベンは1.9%、アデレードは1.6%、それぞれ上昇。6月はほとんど封鎖状態だったメルボルンも1.5%上昇した。

コアロジックの豪調査担当責任者イライザ・オーエン氏は、「前年比の伸び率としては、2000年代初めの住宅ブームが下火になりかけていた04年4月以来最大となった」と述べた。

オーストラリア連邦統計局は、1─3月期の住宅価値は過去最大の4500億豪ドル増加し、8兆3000億豪ドル(6兆2300億米ドル)と推計した。

ニューサウスウェールズ州の平均住宅価格は、過去最高の100万豪ドル超を記録した。

オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が政策金利を少なくとも24年までは0.1%に据え置く公算が大きいとの方針を示したことを受け、超低金利が続く見通しから購入を後押ししている。

ただオーエン氏は、高級住宅市場では9カ月ぶりに価格上昇の鈍化傾向が見られ、やや落ち着きの兆しが出ていると指摘した。