(ブルームバーグ): ソフトバンクグループが出資するノルウェー企業オートストアは、新規株式公開(IPO)を検討しており、企業価値は100億ドル(約1兆1000億円)以上と評価される可能性がある。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。
倉庫用ロボティクス企業のオートストアはアドバイザーと上場について検討しており、早ければ年内実現もあり得る。IPOの場所は確認されていないが、オートストアは欧州の取引所への上場に傾いていると関係者は匿名を条件に話した。
関係者によると、検討は続いており、IPOの時期と規模に関する最終決定は下されていない。
1996年創業のオートストアは倉庫内での商品の保管などに使われるロボットを提供。同社のキューブ式自動収納・回収システムは世界35カ国の600カ所余りで利用されている。
オートストアを2019年に買収したプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社トーマス・H・リー・パートナーズなどは今年4月、同社株40%をソフトバンクグループに売却した。関係者によれば、IPO後もトーマス・H・リーは引き続き筆頭株主となる。
ソフトバンクGがオートストア株40%を28億ドルで取得へ
オートストアの担当者に取材を試みたが、すぐに返答はなかった。トーマス・H・リーの広報担当はコメントを控えた。ソフトバンクの担当者にはすぐに連絡が付かなかった。
原題:Robotics Firm AutoStore Is Said to Plan IPO at $10 Billion Value(抜粋)
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