[ヨハネスブルク 25日 ロイター] - 南アフリカの暗号資産(仮想通貨)交換所、アフリクリプトから顧客資金36億ドルが消滅し、創業者の兄弟2人が行方不明になっている。顧客の弁護士が明らかにした。

アフリクリプトは今年4月に顧客に対し、アカウントがハッカー攻撃を受けたと通知していた。

ロイターが確認した4月13日付の顧客宛て書簡で、アフリクリプトのアミール・カジー最高執行責任者(COO)は、システムへの不正侵入によって顧客のアカウントが全て被害に遭ったと説明。アフリクリプトは事業を停止し、「盗まれた資金の回収を試みるプロセスを開始」したとしている。

盗まれた資金の額など詳細には言及せず、顧客が弁護士を起用して資金返還を求めれば、アフリクリプトによる資金回収が遅れるだけだと警告している。

一部の顧客が起用した弁護士事務所はロイターに対し、これまでの調査で総額36億ドルがアフリクリプトから消えたことが分かったと述べた。どのように算出した数字かは明らかにしていない。

アフリクリプトやカジー氏と連絡は取れていない。同社のウェブサイトはオフラインになっている。

顧客の弁護士は、カジー氏とその兄弟で共同創業者のラエス氏が4月13日の書簡以降、行方不明になっており、同16日に警察に通報したと述べた。

ビットコインは4月14日に6万5000ドルに迫る最高値を付けた。