[シンガポール 28日 ロイター] - 原油先物は28日のアジア取引で上昇し、2018年10月以来の高値を付けた。イラン核合意復活を巡る米国とイランの対立は続き、イラン産原油輸出の増加が遅れている。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど主要原油輸出国で構成する「OPECプラス」が今週開く会合が注目されている。

0051GMT(日本時間午前9時51分)時点で北海ブレント先物8月限は0.22ドル(0.3%)高の1バレル=76.40ドル。米WTI原油先物8月限は0.25ドル(0.3%)高の74.30ドル。

原油価格は先週、5週連続で上昇した。力強い経済成長、北半球の夏季の旅行増を受けた燃料需要の回復が背景。OPECプラスが減産を維持していることも支援している。

OPECプラスは昨年実施した大規模な減産を段階的に縮小しており、5─7月は生産量を日量210万バレル増やしている。需要回復で原油価格が上昇する中、OPECプラスは7月1日の会合で、8月の減産幅をさらに縮小する可能性がある。

ANZのアナリストは、日量50万バレル程度の供給拡大を決定すると予想。「市場の供給拡大ニーズと需要拡大の脆弱さの間でバランスを取ることを目指すだろう」としている。