「フィットネス業界のネットフリックス」米国で"ペロトンする"が大流行したワケ - 24万円のバイクが300万台売れた
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ペロトンは米国で急成長しているベンチャー企業、主な事業はフィットネスバイクの製造・販売・オンラインレッスンの提供。そのユニークなビジネスモデルから「フィットネス業界のネットフリックス」とも呼ばれています。
私は同社最大の特徴は、『売って終わり』にしない点にあると分析しています。
顧客がバイクを買って終わりにならないように、社員が自宅まで商品を配送し、開封し、組み立て、使い方の説明までしている—本当に使ってもらって、愛用してもらって、オンラインレッスンで仲間と一緒に楽しんでもらうことを目標にしている。
本当に優れた顧客の体験価値を提供するために、ハード、ソフト、サービスから、オンラインレッスンの音楽(音楽配信会社を買収して自社配信)、配送等に至るまで、垂直統合して自社で最善を尽くすことにこだわっているのです。
サブスクは手段であって目的は顧客と継続的で友好でフラットな関係性を築くこと。
テクノロジー企業、D2Cのイノベーター企業としても有名なペロトンですが、やはりカスタマーセントリックな企業DNAに成功の秘訣があるのではないかと思います。
お時間許す際に実際の記事をお読みいただければ幸いです。当初事故対応を誤っていたPelotonですが、同社製品のトレッドミル2機種をリコール対応しました。
(参考①)ペロトン株が一時16%急落、トレッドミルをリコール-安全性巡り懸念
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-05-05/QSN2JCT0AFBA01
顧客と継続的な関係を続けるには、想定外の製品使用にも真摯に耳を傾けて改善していくことが必要なのは言うまでも有りません。
ですので、個人情報への対応も急がれますね。
(参考②)PelotonのライバルEchelonもAPI漏洩、誰でも会員アカウントデータを取得できる状態に
https://jp.techcrunch.com/2021/05/17/2021-05-14-echelon-leaky-api-riders-account-data/日本のフィットネス業界では、しばらく小規模で分野特化型(ホットヨガのみ、等)、あるいはカスタマイズによる高付加価値化(RIZAP等)の潮流が続き、コロナの後押しを受けて脱店舗(アウトドアフィットネス、オンライン配信)の傾向があるように見えます。
ペロトンのような高価なハードを提供していないものの、総合的・継続的な体験を与えるという意味ではFEEL CONNECTION(FEELCYCLE)もアパレルや食品を展開し、音楽やトレーナーにも変化をつけ、大会やイベントも開いているので類似しています。
プロトンは、スポーツ用品としてのビジネスモデルでなく、フィットネスクラブ・スポーツジムという多くの場合会員・月額制(≒サブスク)のモデルをとっている、という感じでしょうか。
日本では、主要企業の会員の約60%を50代以上が占めていてシニアが多く、また住宅が狭いので、類似モデルを展開する場合はその辺りをクリアする必要がありそうですね。