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ドイツ連銀の宗旨替え(?)を取り上げた前編に次ぐ後編です。実際のところ、今般の日銀による気候変動オペはコロナオペの終了とそれに伴う(地域)金融機関への収益性配慮の賜物であり、文字通り、グローバルスタンダードの錦の御旗があれば気持ちよく乗れるという意味で「渡りに船」だったというのが現実的な理由と見受けられます。

一方で、環境対応やESGと言えば、どのような経済主体を巻き込んでも良いのかという根本的な疑義も指摘されます(そういった議論を封殺するがゆえに、「宗教」と揶揄されるのだと思います)。そもそも政治的テーマであり、民間部門においては自発的に取り組むべきテーマを、選挙で選ばれたわけでもない中央銀行がどこまで関与すべきなのかはもっと議論されて良いテーマだと思います。

宜しければご笑覧下さいませ。
2030年、2050年の地球の持続可能性を考える上で、マクロ政策当局としては、数十年のタームでマクロ政策枠組みそのものの持続可能性を慎重に確保していくことが、第一義的かつ最大の責任であろうと思います。

各国中銀も、この点はもちろん十分に認識しておられるでしょうし、FRBパウエル議長のご発言などにも、このような思考を感じます。
面白い記事、拝読しました。
以下少し異なる角度からの意見です。

1. 気候変動は政治的なのか
これについては、(宗教、が正しい表現かは分かりませんが)根本認識の乖離が大真面目に存在していると思います。
日本における安定的支配的な見方は、気候変動を主に政治的動機として捉えるものかと思います。実際、日本列島は幸いにも足元で気候変動の影響を実感する災害が少ないため、危機感がマイルドになりやすいという側面はあると思います。
他方、「気候変動安全保障」は現代における最も根本的且つ緊急性の高い問題の一つである、と認識する人は増加しています(※)。この前提認識に立つと、気候変動リスクは、選挙民の選択にかかわらず、中長期的マクロ経済における考慮要素となると考えるのが自然になります。

※自然災害によって肌身の実感が増えたことや、IPCC第5次報告書など研究結果の蓄積を土台として、パリ協定、各国のネットゼロ化宣言、技術発展、政治的動機が、(やや遅きに失するものの)うねりに弾みをつけたと考えられます。


2. 中銀には何かできるのか
ポリシーツールとして何をするかは、政治的な要素が入ってきます。ここでは、①気候変動リスクをマクロ経済リスクの一要素として捉えるかどうか、②リスク管理に取り入れるか(パッシブな政策手段)、③オペの目的とするか(アクティブな政策手段)、に分かれます。

①については早晩(又は既に)、中銀として捉えるリスクから除外することの方が、スタンスを取っている、と捉えられるようになると思います。政治的影響も無いとは言えませんが、それ以上に(1.記述の通り)研究結果や国際的合意を「マクロ経済には関係無い」と言い切ることは出来ないと思います。
②については、①を前提とすれば純粋に実行可能性の問題となり、やるやらないというゼロイチの話ではなくなります。
③については、より政治的な話となりますが、政府の重要政策課題に協調してオペを実行するとすれば、気候変動対策オペもその一つとなると考えても自然であり、除外する方がスタンスを取っている、とも言えるかもしれません。


最後に追加の点として挙げるとすると、気候変動対策には巨額の投資(研究開発及び設備投資)が必要となり、本気で取り組めば、グローバルで資金は全く足りていません。オペ対象としてはそういった合理性もあるとも言えます。