アボカドは「悪魔の果実」か?──ブームがもたらす環境破壊と難民危機
Newsweek日本版
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最近立て続けにアボカドを引き合いに出した記事が増えたが、その中で最もひどい記事で、事業者として非常に憤りを覚える。
結論から言えば、環境負荷に対してアボカド自体の是非を問うのは、大きな間違い。環境問題として取り上げるのであれば、産地ごとの降雨量・水資源量を考慮した"フェアな考察"が必要だろう。
最大産地であるメキシコは雨が多く、年間平均降水量は1000mmを超える。それに対し、チリは年間平均350mm前後、2019年度に至っては100mmを下回った。南アフリカは、平均300mmほど。チリと同じく主要産地であるペルーは年間降水量640mmである。
度々旱魃が問題となるのはチリ、そして南アフリカなど降雨量の少ない乾燥地域。そもそもこうした地域で栽培をすることが環境負荷なのであって、水資源豊かな地域での栽培是非を語るのは本末転倒。
また、チリの場合で言えば、水資源が少ないため水源が利権化しており、もはや農業問題ではなく政治問題化している。その本質を伏せ、部分的なファクトのみを繋ぎ合わせる手法は本当に悪質。
加えて、基本的な輸入量の数字違い。現在日本の輸入量は8万トン以上ある。どこから2万トンの数字を拾ってきたのか…もはや言葉に詰まる。挙げ句の果てにはチリの菌検出の話。相関性すら疑問しか残らない。
そうした現場も知らないただの目立ちたがり屋が、おそらくネットで拾った情報を切り貼り、事実を誇張し、捏造する。それが誰でも簡単にできる今の時代。受け手を翻弄するような扇動学者やジャーナリストは、一掃されて欲しいと強く思う。