2021/6/23
【超実践】身近な事例で理解する、世界標準のマーケティング
”全員マーケティング時代”における、マーケティングの誤解──。
特集1、2回目でも述べた通り、消費者心理の変化、それを受けてのブランド担保などの観点から、マーケティングは従業員全員に関わる問題だ。ただ、一口にマーケティングといっても人によって解釈や技法は様々だ。
ところが、マーケティングの手法はこの5〜10年で、大きく変わりつつある。
これまでは市場環境を分析し、市場を「セグメンテーション」して「ターゲット」を決め、「ポジショニング」を発信する手法が「マーケティング」だとされてきた。
だが、デジタルマーケティングの時代、そうしたフレームワークだけでは対応できないという。
そこで電通、マッキンゼー、ウォルト・ディズニー・ジャパンなどを経て現在、グロービス経営大学院大学准教授、東洋大学非常勤講師などを務める武井涼子氏に、ビジネスパーソン全員が知るべきマーケティングの基礎について解説してもらった。
INDEX
- 最初に考えること
- 体験すべてが「機会」
- 「ジャーニー」を描く
- セグメンテーションは限界か?
- ブランドは「関係」
- ブランドは「集積」
- ブランドは「変わる」
最初に考えること
マーケティングは、パッケージ商品などの「モノを売る」ためのものだととらえられることが一般的でしたが、今やそういったマーケティング論だけでは少し古いと考えられています。
デジタルマーケティングが広がるにつれて、「STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)」や「4P(製品、価格、流通、販促)」のようなフレームワークだけでは、もはや対応できないことが増えてきたからです。
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Editor's Choice
この連載について
消費者の動向が変わり、DXやAIの進展などにより販売チャネルも多様化、データ活用も最高潮に達し、マーケティングの重要性が増している。だが実のところ、マーケティング部門がまとめたデータや示唆が商品開発に活かされない。営業はマーケティング部門が唱えた施策を無視するといった分断現象は、随所で見られる。今こそ、商品開発や営業、人事など非マーケティング部門の人も、マーケティング思考を身につけるべきなのではないか。企業トップのインタビューや豊富な実例か、識者の意見などから、誰しもが意識すべき本物の顧客思考やデータスキルについて提示する。