[ワシントン 18日 ロイター] - バイデン米政権が掲げる新型コロナウイルスワクチン接種目標の達成が危ぶまれる中、バイデン大統領は18日、一人でも多くの人がワクチン接種を受けるよう呼び掛けた。

死者数や入院者数は「人々がワクチンを接種している地域では大幅に減少している」ものの、「一部の地域では実際に増加している」とし、「今すぐ行動してほしい」と訴えた。

また、インドで最初に見つかった新型コロナウイルス変異​株「デルタ」は「重大な懸念事項」であり、ワクチン接種率を高めていく必要性を強調。「デルタはより感染しやすく、死に至る可能性があり、特に若年層にとって危険なウイルスだ」と述べた。

バイデン政権は、7月4日の独立記念日までに成人の7割がワクチンを少なくとも1回接種することを目指している。18日時点で最低1回の接種を受けた人の割合は約65.1%だが、過去2週間の上昇率は1%ポイント未満にとどまっており、目標を達成するには向こう2週間で接種ペースを2倍以上に速める必要がある。

こうした中、ホワイトハウスの当局者は18日、米国のワクチン接種が150日間で3億回に達したと述べた。バイデン政権によるワクチン接種加速が奏功し、感染者数や入院者数、死者数はパンデミック(世界的大流行)発生以降で最低水準まで減少しているという。

ホワイトハウスは概況報告書で、バイデン大統領はパンデミックへの公平な対応に向け「なすべきことがまだあることを明確にする」としながらも、米経済は過去数十年で最も力強い回復を遂げていると指摘。「米国は再び米国らしくなり始め、喜びと自由の夏を迎える」とした。