[東京 18日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は3日続落した。前日の米市場でナスダック総合が上昇した流れを引き継ぎ、前日比118円41銭高の2万9136円74銭で寄り付き天井となった後は、上げ幅を縮小。

前日終値(2万9018円33銭=17日)を挟んで方向感に欠ける動きが続いた。米長期金利低下を受けて半導体関連株や電子部品株などのグロース株が上昇した一方、素材関連株、海運株などのバリュー株ははさえなかった。

日銀は金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決定したが、市場への影響は限定的だった。

TOPIXは続落し0.87%安。東証1部の売買代金は3兆5356億4200万円だった。東証33業種では、海運業、鉱業、空運業、保険業などの29業種が値下がり。精密機器、その他製品、電気機器などの4業種は値上がりとなった。

みずほ証券のシニアテクニカルアナリスト、中村克彦氏は、国内でのワクチン接種の加速と東京五輪開催前の感染拡大への懸念が交錯しているとの見方を示す。「ワクチン接種が急ピッチで進む中、出遅れている銘柄を買い戻す動きがみられているものの、五輪前後では感染が再拡大する恐れもある。ワクチン相場は短く終わる可能性があり、懸念されている」という。

そのほか、一部のグローバルインデックスのリバランスが予定されていることから「需給要因の方が幅を利かせた」(国内証券)との指摘もあった。

個別では、エーザイが続伸し5.92%高。米製薬大手ブリストル・マイヤーズ・スクイブとエーザイの抗体薬物複合体の共同開発・商業化でグローバルな独占的提携を結んだと発表したことが好感された。一方、バリュー株のシンボル的な存在とされるトヨタ自動車は反落し3.88%安。4営業日ぶりに1万円を割り込んだ。

指数寄与度の高い銘柄では、ファーストリテイリング、エムスリー、東京エレクトロン、信越化学工業はしっかり。KDDI、ソフトバンクグループ、資生堂はさえなかった。

東証1部の騰落数は、値上がり540銘柄に対し、値下がりが1570銘柄、変わらずが83銘柄だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 28964.08 -54.25 29136.74 28,957.98─29,136.74

TOPIX 1946.56 -17.01 1963.28 1,945.86─1,963.28

東証出来高(万株) 151255.00 東証売買代金(億円) 35356.42