[ニューヨーク 16日 ロイター] - 16日の米短期金融市場で、フェデラル・ファンド(FF)金利先物が織り込む利上げ確率は米連邦公開市場委員会(FOMC)声明を受け、2023年1月時点で約90%となった。声明前は23年4月の利上げを完全に織り込んでいた。

連邦公開市場委員会(FOMC)後に発表された金利・経済見通しでは、18人の当局者の過半数となる11人が23年に少なくとも2回の0.25%ポイントの利上げを予想。声明では「ワクチン接種の進展で米国における新型コロナウイルスの感染拡大が抑制された」としながらも、「一段の大幅な進展」が得られるまで政策は変更しないと改めて確約した。

マニュライフ・アセット・マネジメントのグローバルチーフエコノミスト、フランシス・​ドナルド氏は、当局者の金利見通しを示す「ドットプロット」で23年までに2回の利上げが示され、「債券市場にとって十分タカ派的なサプライズであり、注目を集めている」と指摘。「声明文については重要な変更はなく、いくつかの調整が行われたのみで、市場はドットプロットに反応している」と述べた。

パウエルFRB議長はFOMC後の記者会見で、FRBの予測はFOMCの決定や計画を示すものではないと述べた。

DRWトレーディングの市場ストラテジスト、ルー・ブライエン氏は、パウエル議長はドットプロットを金利予測として用いることを好んでいないが、「FRBのセンチメントを示すのには有用だ」とした。