[デトロイト 16日 ロイター] - 米ゼネラル・モーターズ(GM)は16日、電気自動車(EV)と自動運転車に対する投資を引き上げると発表した。同時に、第2・四半期決算は世界的な半導体不足にもかかわらず、従来見通しを超えるとの見方を示した。

GMは、2025年までにEVに対し350億ドルの投資を行うとし、昨年11月に発表した270億ドルから引き上げた。20年3月に発表した当初計画からは75%の増額となる。

GMはこれまで、25年までに世界的に30車種の新たなEVを投入するとしていたが、今回の投資増額を受け、投入車種の数は増えると表明。新たな電気トラックを投入するとしたほか、EVモデルのスポーツ多目的車(SUV)向けの国内の製造ラインを拡充する。

このほか、25年ごろまでにオハイオ州とテネシー州にある工場を統合し、2つのバッテリー工場を追加的に建設する。

ポール・ジェイコブソン最高財務責任者(CFO)は「EVの適用は増加しており、変曲点に近づきつつある。今後の需要に対応できるよう、用意を整えておきたい」と述べた。

GMのこうした動きを受け、EV投資を巡る世界的な競争が激化する可能性がある。コンサルタント会社のアリックスパートナーズは、EVに対する全般的な投資は30年までに3300億ドルに達し、同社の昨年時点の予想を41%上回るとの見通しを示した。

GMは第2・四半期決算は予想を上回ると表明。上半期の営業利益は85億─95億ドルになるとした。従来の利益見通しは55億ドルだった。