2021/6/16

【物流DX】「トラック野郎」を変えたソフトバンクの秘蔵っ子

ジャーナリスト
中国をはじめとした、世界の最新ビジネストレンドを紹介する連載「Think Different, Later」。
日本が「デジタル後進国」になった今こそ、その発想を変えることが大切です。
過度にオリジナリティにこだわり、頭を抱えない。クイックに、素早く取り組み、ライバルの長所はすぐ学ぶ。
そんなあり方を、「Think Different(異端であれ)」ではなく、「Think Different, Later(やってから考える)」と表現しました。
ダイナミックに成長するアジアから、示唆にあふれたストーリーを現地投資家、アナリストらがお伝えします。
ナビゲーター役は、わたくしジャーナリストの高口康太が務めます。
本日は、中国のスタートアップ・データベース企業「IT桔子」(ITオレンジ)の創業者、文飛翔(ウェン・フェイシャン)さんのレポートです。

物流DX企業のIPOラッシュ

文飛翔:デジタル化があらゆる業界、ビジネスを再規定する。日本ではDX(デジタル・トランスフォーメーション)と呼ばれています。
一方、中国では「インターネット+」「AI+」「産業アップグレード」などの名称で、この数年猛烈な勢いでさまざまな業界の構図を塗り替えています。
その中でも劇的な進化を遂げた業界の一つがトラック配送です。
個人事業者、零細事業者も多く、きわめてレガシーな世界でしたが、モバイルインターネット、マッチングプラットフォーム、ビッグデータ、AI(人工知能)という新たなテクノロジーの数々が怒濤のように押し寄せました。