[ワシントン 8日 ロイター] - 米国のインド太平洋調整官カート・キャンベル氏は8日、ミャンマー情勢を懸念しており、状況は悪化の一途をたどっていると語った。シンクタンク新アメリカ安全保障センター主催のイベントにオンラインで登壇した。

「暴力行為が急増していることは否定できない」と述べ、「民族ごとの反対勢力だけでなく、一段と組織化され、断固たる決意を持つ民主派の反対勢力も増えている」と指摘した。

ミャンマーの国家崩壊の可能性はあるかという質問には「これまで見てきたことへの失望をこらえるのは難しい」と答えた。その上で、「国内情勢は憂慮すべきもので、状況は悪化の一途をたどっている。全てのシナリオが考えられる」と語った。

また、軍事クーデターを主導したミン・アウン・​フライン氏が軍のテレビ番組のインタビューで、国内情勢がここまで不安定になるとは予想していなかったと認めたことにも言及した。

米国はミャンマーの民主主義を復活させるための取り組みを進める東南アジア諸国連合(ASEAN)などを支援しており、国軍を外交的に孤立させるよう各国に呼び掛けていると説明した。