2021/7/6

【ベクトル 会長】人々にモノを認知させる方法が変わった

ブックライター
PR事業への参入は約20年前。後発だったが、「戦略PR」を武器にして、あっという間に業界のトップに躍り出た。

2012年に東証マザーズに上場。14年には東証一部へ。2021年2月期の連結売上高は372億円。40数社をグループ傘下に置き、東証一部上場企業のPR TIMESをはじめとした上場会社も生み出した。

ベクトルは今、「アジアナンバーワンのPRグループ」から「ファストカンパニー」へとコンセプトを更新。1000億円規模のPR業界だけでなく、6兆円規模の広告業界の市場へと踏み出そうとしている。創業者・西江肇司氏の思考と行動を探った。(全7回)
西江肇司(にしえ・けいじ)/ベクトル 創業者・会長
1968年岡山県出身。関西学院大学在学中から起業家として活動。卒業翌年の1993年にベクトルを設立する。PRを武器に成長を遂げ、2012年3月東証マザーズに上場。2014年11月に東証一部へ市場変更。東証一部のPRTIMESなど、42社の子会社を持つ。2020年「PR WEEK」アジア部門にてランキング1位に選出される。
INDEX
  • 情報の伝わり方が変わった
  • テクノロジーの進展でシンプル化
  • 広告のボタンを押しますか?
  • SPAの考え方をPR業界に導入
  • 上場を目指す起業家を応援したい

情報の伝わり方が変わった

人々にモノを認知させるための方法が、以前とはまったく変わってきています。以前であれば、情報を世の中に広めるためには、莫大な広告費をかける必要がありました。
でも今は、人々は広告ではなく、ニュースで多くの情報を知るようになっています。