2021/6/5

【赤字】ライフネット生命を研究すれば「会計」がわかる

NewsPicks編集部 Producer
NewsPicks編集部による番組『デューデリだん!』は、NewsPicksの記者たちが、噂の企業を取材し、経営トップにインタビューする過程を可視化したコンテンツです。

今回の配信で取り上げる企業は「ライフネット生命保険株式会社」です。この記事では、番組の楽しみ方を少しだけ紹介します。
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INDEX
  • 赤字つづきの“革命児”
  • 生命保険ビジネスをゼロから学ぶ
  • 最重要指標「EV」って何だ?
  • 出口シナリオの「誤算」
  • GS出身の社長を笑顔で攻める

赤字つづきの“革命児”

今回のデューデリ対象は、ライフネット生命保険株式会社。
出口治明氏(現在は立命館アジア太平洋大学学長)が60歳で、岩瀬大輔氏と共に創業したインターネット特化型の生命保険会社です。
2008年5月に「ライフネット生命」として開業、2012年3月に東証マザーズに上場したネット生保の草分け的存在です。
番組内で「ライフネット生命」の創業ストーリーを紹介している1コマ(左:出口治明氏、右:岩瀬大輔氏)
国内の保険業界では、まだ若手中の若手ですが、生命保険業界に“ある革命”を起こしたことで知られます。
2008年11月、業界で初めて「付加保険料」を開示したのです。
「付加保険料」とは、契約者が支払う保険料に含まれる手数料のようなもの。
公開資料「ライフネット生命の概要」より
「付加保険料」を開示できたのは、ネット専業ゆえ、人件費や光熱費などのコストが、競合他社より低く抑えられる「ライフネット生命」ならではの決断でした。
以降、順調に契約数を伸ばし、現在、保有する契約件数は40万件を超えます。
コロナ禍にあって、あらゆる領域でオンラインに特化したプレイヤーが、好業績を叩き出す昨今。
「ライフネット生命」も、その時流に乗って絶好調かと思いきや、実は、まだ赤字なのです。
“ネット生保の革命児”と呼ばれて久しい「ライフネット生命」は、なぜ赤字なのか?そして、いつ黒字化するのか?
今回の『デューデリだん!』では、この疑問を解消します。

生命保険ビジネスをゼロから学ぶ

一週間後に迫った「ライフネット生命」森亮介社長へのインタビュー。
いつもの部屋に集まったのは、NewsPicks編集部の花谷美枝デスクと岡ゆづは記者、編集部インターン(役)の藤村聖子さん(本業は役者)の3人です。
花谷デスクは、日頃から金融業界をはじめ、幅広い業界をウォッチしているものの、保険業界が専門ではありません。
そして、普段はSaaS企業やメディアなどを精力的に取材する岡記者。保険業界の取材は、今回の「ライフネット生命」が初めてです。
そこで、この日のリサーチでは、まず「生命保険会社がどうやって稼いでいるのか」という“基本中の基本“をおさえるところから始まります。
「保険会社のビジネスって、複雑そう…」
そんな風に思った人は、基本的なところから始まる3人のリサーチを観ることで、保険会社のビジネスモデルや会計の仕組みを、わかりやすく学べるはずです。

最重要指標「EV」って何だ?

2021年3月期の決算説明会資料を読み込む3人は、見慣れない指標に出会います。
それが「EV(エンベディッド・バリュー)」です。
「ライフネット生命」は、最新の決算発表で、EV(エンベディッド・バリュー)の2000億円到達を、今後の経営の重要目標に据えると発表しています。
この会社の成長シナリオを理解するために、「EV」は、どうやら避けては通れなさそうです。
そして、「EV」を理解するためには、保険会社の会計事情を理解する必要がある。
エンベディッドバリューを30秒ちょっとで解説するシーンの1コマ
保険契約の場合、初年度の収入よりも契約を獲得するコストの方が高く、単年度の会計だけを見ていると、本質的な価値を見誤ることになりかねません。
単年度の会計だけでなく、将来に渡ってもたらされる価値を、総合的に測るために重要になってくる指標が「EV」なのです。
「ライフネット生命」に限らず、保険会社のビジネスを知る上で重要な「EV」について、今夜の番組の中で3人と一緒に学びましょう。

出口シナリオの「誤算」

数時間にわたるリサーチの終盤。
花谷デスクが、『週刊東洋経済』2009年10月3日特大号に掲載されていた創業者・出口治明氏の記事の「ある発言」に注目します。
5年間で損益分岐点の15万件は楽々、達成できる。黒字になれば、上場もできるでしょう。
2009年に、5年後の黒字化を想定していた出口氏。
しかし、あれから10年以上が経過した今も、ライフネット生命は赤字が続いています。
「この会社は、何かが当初の想定と変わったんですよ。」
確信めいた様子で、語気を強める花谷デスクは、インタビューの突破口を見つけたようです。

GS出身の社長を笑顔で攻める

ゴールドマン・サックス証券出身。28歳でライフネット生命に転職。2018年に34歳の若さで、共同創業者2人から経営のバトンを引き継ぐ。
今回、岡記者がインタビューする森亮介社長の経歴です。
共同創業者の出口氏、岩瀬氏と比べ、メディアへの露出は少なく、公式プロフィール以外の情報が得にくいという点で、記者にとっては難しい取材相手です。
千代田区麹町にある「ライフネット生命」の本社ビル。
岡記者と対面した森亮介社長は、すらりとした長身に、コーポレートカラーのネクタイという出で立ちです。
岡記者は、3人でのリサーチが終わってからも、「ライフネット生命」にまつわる公開情報をさらに収集し、この日のインタビューに臨みました。
屈託のない笑顔をたたえつつ、膨大なインプットをもとに練り上げた質問で斬り込んでいく岡記者。
「いい質問ですね」「よく調べてますね」
次々と繰り出される質問に、森社長がたじろぐ場面も。
「黒字化は、いつ実現しますか?」
「とはいえ、ネットの加入者数は伸びていませんよね?」
「ネット専業に行き詰まりを感じていませんか?」
『デューデリだん!』史上、もっとも穏やかな空気の中、経営者と記者が、独特の間合いでせめぎ合うインタビューをご堪能ください。
(現在はオンデマンド公開中です)
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『デューデリだん!』は、今後も隔週ペースで土曜夜10時に配信していきます。
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