英国のTPP加入交渉開始を決定 発足国以外で初めて
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米国が入って中国が入らず自由化度の高いTPPは、日本にとってもアセアン諸国にとっても中国の影響力に対する一つの対抗手段としての意味合いがありました。米国が抜けてその意味合いは大きく毀損しましたが、TPPがそうした性格を持つことはたぶんいまも変わりません。
貿易と投資の両面で英国はEU離脱前から欧州諸国のなかでアセアンとの関係が強く、太平洋地域の旧植民地との防衛面の関係も緊密です。EUから離れたいま、英国がTPPに参加して東南アジアとの紐帯を深める道を探るのは当然ですし、アセアン諸国、特に我が国にとって英国の参加は中国へ牽制力を高める上で有用です。しかし、アジアの多くの国々にとって中国が最大の貿易相手になったいま、アセアン諸国が英国との関係強化をどこまで求めているかは微妙と感じないでもありません。
今のTPPに英国が無条件で加わるならスムーズですが、英国を取り込むため既存の条件を変える交渉が始まるようなら、どこまで本気か分からぬまでもTPPへの参加意欲を表明している中国を巻き込んで、現状の安定が崩れる恐れもありそうです。米国抜きのTPPを纏め上げた日本政府の再度の奮闘を期待します (^.^)/~~~フレ!
注目のコメント
英国はBrexitで「EUとして締約していた70余の国・地域とのFTA協定から切り離される」ことのリカバリーが急務です。これまで一本の協定の完成まで3〜5年かかってきたので、単純計算すれば計300年近くを要する作業工程をいかに圧縮するかに万策尽くす必要があります。TPPのように「既に完成している大規模な経済連携枠組みへの参加」というのはこの手立てとして最善策です。
TPPの運営をリードできている日本にとっても、新たな参加国による価値拡大は歓迎です。この後タイ等のサプライチェーン重要国が加わると更に勢いは増すでしょう。これで、スコッチやスティルトンが飛ぶように売れるはずだ。
そんな皮肉も聞こえてきそうです。同時に、金融以外に比較優位がある産業を浮き彫りに出来る好機にもなるはずです。