投資助言「中立・遠隔」を重視 3地銀、野村と新会社
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記事後半で言及されている米国の独立系アドバイザーはRIA(Registered Investment Advisor)を指していると思われますが、彼らは投資助言業者というよりも、日本でいうところの投資運用業者に近く、残高ベースで90%超が投資一任運用(not 投資助言)スキームでサービスを提供しています。
今回の野村HDや地域銀行の取組みでは、資産形成世代を対象にオンラインで投資助言を提供し、助言報酬を得る事業モデルのようですが、米国で主流となり、足もと日本でも広がりつつある「対面もしくはハイブリッド」「投資一任」と真逆のものであり、どこまで事業として成り立つのかは個人的に懐疑的にみています。
野村證券の新井副社長がコメントされているように「日本でも成り立つかを模索」する社会実験的なプロジェクトであり、より突っ込んだ推察をすると、SBIホールディングスの「第4のメガバンク構想」の向こうを張る、野村證券によるTSUBASAアライアンス参加大手行の囲い込み企画のひとつであるように思われます。
注目のコメント
IFAの活動が急速に拡大していますね。この動き自体は時流に沿ったものだと思いますが、野村の立ち位置が気になります。
中立な資産形成助言は、本来、株式や預金に拘らず、不動産やコモディティ、保険など、個人の生涯バランスシートに幅広く関わるべきもの。新しい陣営でこれがどこまで可能なのか、注目したいと思います。アドバイザーへのフィーを適正に払う慣習は、巡りめぐって投資家利益の繋がるだけに、下記のようになるのはメリットも大きそうですね。ただ、中立といっても、新会社の出資企業が提供する金融商品をはめ込みたいインセンティブは残るわけですし、そのあたりをどう考慮していくのか気になります。
>> 顧客の資産残高に連動した報酬体系が特徴で、資産の増加という同じ目的を共有するので利益相反も起きにくい。