(ブルームバーグ): ニュー・ストリート・リサーチは、米アップル株の投資判断を「中立」から「売り」に引き下げた。昨年堅調だった「iPhone(アイフォーン)」の需要が鈍化する見通しであることを理由に挙げた。

また、目標株価を135ドルから90ドルと、ウォール街で最も弱気な水準に引き下げた。28日の米株式市場でアップル株は0.5%安の124.61ドルで取引を終了した。

「アイフォーン12」は新型コロナウイルス禍に強い需要があったが、ニュー・ストリートは「重要な問題は来年の状況だ。現在のスーパーサイクルで需要が前倒しされているのに加え、次の製品ラインアップはイノベーションが限定的な『12S』タイプである可能性が高い。また、経済再開に伴い消費者向け電子機器の消費は減少する」と分析した。

同社は経済再開に伴い需要鈍化を見込んでおり、アイフォーンについては今後数四半期にわたり予想を下回ると予想。出荷に「大きな下振れリスク」があるとの見方を示した。

アップル株に対する弱気な見方は珍しい。ブルームバーグ集計のデータによると、投資判断を「売り」相当にしているのはわずか2社で、ニュー・ストリートはそのうちの一つ。

原題:Apple Gets Rare Sell Rating; New Street Sees IPhone Weakness (1)(抜粋)

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