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比率を示してしまうとそれがアンカーになってしまうという見方も理解しますが、目標で数値を示さないのはもっとダメでしょう。しかも、この制度自体は継続的に改善努力をするよう段階的目標付けをしています。例えば経費については、2019 年度決算の実績に対して、20 年度は2%以上、21 年度は4%以上、22 年度6%以上圧縮することなどが条件。

では十分厳しいか。20年度決算で見ると、半数以上の地銀が達成できていると思われますが、来年度以降は徐々にキツくなってくるでしょう。

問題は、経費率を改善すればそれでいいのか。企業としては成長が大切で、費用ばかりに目が向くと、行員のモチベーション低下や顧客イメージの劣化などに繋がりかねないという懸念もあります。

数値を示すこと以上に深刻な問題は、当局第一の銀行のマインドを一層縮小均衡に向かわせることだと思います。
地域金融機関は単純な採算管理や合理化、統合による大規模化だけでは解決できないビジネスモデルとしての課題を抱えていると思います。

社会経済のデジタル化が進めば、これまで金融機関が提供してきた「金融サービス」はモジュール化され、次第にオンラインの顧客接点もつプレーヤーの活動の中に溶け込み、いわばプラグイン金融化(Embedded Finannce化)していくはず。

その中で、全国に物理的拠点を持ち、多数の人員を抱える従来型の地域金融機関モデルが独立した産業として価値を持ち続けることができるかは疑問だと言わざるを得ません。

ただし、地域にそれぞれの実体経済があり、また様々な産業があり、産業ごとの資金ニーズがあります。そのニーズをどのようにして満たしていくかがこれからの「地域金融機関」の課題であり、潜在的な成長の源泉になるはずです。

いわば業態転換やビジネスモデルの再構築が求められている(そこにチャンスがある)わけで、そのプロセスとして、地銀同士の統合や、異業種との連携がありうるし、そうした取り組みを邪魔しないために、独禁法の適用緩和の措置が取られていたり、日銀による支援のフレームワークが用意されていると考えるべきでしょう。

その意味で、若田部さんのいう「経営改善の停滞」は本質的なものであり、単なる合理化が進んでいないということを超えた、古いビジネスモデルの「創造的破壊」への踏み込み不足への懸念が表明されたものに他ならないという気がします。
時事通信が情報公開請求により入手した議事録で判明したとのこと。