G7外相、共同声明でベラルーシ非難 反体制派の即時解放求める
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今回のベラルーシ政府の「国家によるハイジャック」は、今後同じやり方がまかり通るようになれば、大変なことになります。
たとえば、ベラルーシ政府がやったようなやり方で、「テロリストの危険があるため」という(事実無根の)理由で、中国やイラン、ロシアが、領空を通る航空機を強制着陸させる、ということが起きるとします。あるいは、近海を通る船を強制的に臨検、拿捕する、ということが起きるとします。
単に、その国の反体制的な人物が逮捕される、というだけではなく、航空会社や海運会社の信用に関わります。こういうやり方を繰り返せば、極端なことをいえば、空路やシーレーンを遮断して、経済的な打撃を特定の国に与える手段にも使えます。たとえば、台湾やウクライナへ向かう航空機や船舶は全て強制停止させる、というようなやり方です。
米軍が、南シナ海で「航行の自由作戦」というのを長期にわたって続けていますが、航路の自由が失われるというのは、そういうことです。EU諸国も(日本以外の)G7諸国も、今回の件がそのテストケースになるということを理解しています。G7としては真っ当な声明です。
ロシアもベラルーシの肩を現段階では持っていますが、プラグマティックな国ですから、実利と実害のバランスをとりながら、ベラルーシと距離を置くと考えます。
いずれにせよ、暫くはこの問題でゴタゴタしそうです。最終的にババを掴むのは、ルカシェンコ大統領かもしれません。