2021/6/2

【最先端】サプライチェーン問題は「テクノロジー」で解決できる

NewsPicks編集部
サプライチェーンを見直せと言われても、簡単にできるものではない──。
ウイグル問題を契機に、企業は対応に追われているが、調達先のトレースは現実的には難しい。
一次、二次、三次とサプライヤーが何層にも及ぶ中、川上まで全て把握するのは至難の技。しかも、各サプライヤーが正直な情報を提供する保証もない。
「人権デューデリジェンスが重要だと言われても、その方法がない。今のままでは、各企業が誓約書を書かせて、責任をサプライヤーに転嫁するしかありません」(アパレル専門商社関係者)
しかし、そうした問題がテクノロジーで解決されようとしている。
手がけるのは米スタートアップのFibre Trace。顔料とブロックチェーン技術を用いて、綿花やポリエステルなどアパレルの原料を特定するサービスだ。
この技術を使えば、今年1月に新疆ウイグル自治区の綿を使用している可能性があるとして、米税関でユニクロのシャツが輸入差し止めにあった問題も、解決できるという。
ユニークな技術の裏側について、シャノン・マーサーCEOに語ってもらった。
INDEX
  • 「ユニクロ問題」は解決できる
  • 偽装を阻む「物理情報×デジタル」
  • 完全なトレースは「綿花」から
  • 「ブロックチェーン」で徹底管理
  • 「怪しい会社」をスクリーニング
  • 「高級ブランド」も試験採用