シンガポールの第1四半期GDPは上方改定、政府は慎重な見通し
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シンガポール経済回復の牽引役は、グローバル需要の回復を背景とした製造業です。シンガポールの名目GDP比で20%ほどの重要セクターです。non-oil expertが9.7%(実質YoY、以下同)の伸び、Re-Exportが13.6%の伸びを記録しています。より細かく見れば、製造業で最も伸び率が高いのはエレクトロニクスの28%。
建設業は20Q2の▲65%という最悪期は抜け出したものの、21Q1で▲22%とまだ厳しい状況が続いています。コロナでの入国規制や帰国により、建設ワーカーが不足しており、HDB(公営住宅)の建設が大幅に遅れており、供給不足(+work from homeのための大部屋への引越し需要増も)により、家賃が上昇しています。
シンガポールは、work from homeでも仕事が回るような金融分野や専門サービス分野の経済への貢献が大きいこと(イコールではありませんが「その他サービス」は名目GDP比約4割)が、コロナ禍のなかでもどうにか成長率が出ていることにつながっているとみられます。また、コロナ禍のなかでEC使用も増えています。https://vulcanpost.com/740254/atsell-ceo-online-sellers-arent-really-raking-in-big-bucks/
CPIのYoYもプラスに転じています。
シンガポールでの体感として、コロナ前は意外と実店舗主義、現金主義が強かったですが、コロナによって変化が加速しています。(実店舗で買いたいという気持ちは宅配の遅さや、商品の扱いを考えればよく理解できます・・・)
シンガポール21Q1のGDP改定値に関する元データはこちら。
https://www.mti.gov.sg/Resources/Economic-Survey-of-Singapore/2021/Economic-Survey-of-Singapore-First-Quarter-2021