2021/5/26

【最先端】半導体装置トップに躍り出た、オランダ企業の正体

NewsPicks ジャーナリスト
半導体業界で、今や主役とも呼ぶべき注目企業がある。オランダのASMLホールディングスだ。
知名度はさほど高くないものの、世界の時価総額ランキングは30位前後。あのインテルよりも上位に位置する。
売上高は1.7兆円、営業利益は5000億円と、営業利益率は3割に達する。それだけでなく、今後数年、業績が伸び続けると期待されている。
ASMLが作るのは、露光機と呼ばれる半導体製造装置だ。中でも、最新のiPhone12に搭載されている半導体プロセッサのような先端分野ではシェア100%だ。
今後発展していく5GやAIなどの技術革新への対応や、自動運転の世界で使う半導体の開発を目的に、アップルやテスラといった企業が半導体プロセッサの自社開発に乗り出している。
これらのハイエンドの半導体プロセッサはASMLの装置をなくして、世に出ることはないと言えるほどだ。
今や絶対的な存在となったASMLだが、1984年、ゴミ捨て場隣に建てたプレハブで、31人でスタートした。
プレハブからトップ企業に至るまで、その道のりを追った。