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国立代々木競技場、「最年少」の重文に 丹下健三代表作

朝日新聞デジタル
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  • 医療機器メーカー マーケティング

    ちょうど代々木公園に行く電車内ですが、いつ見ても時代背景含めて、その時代の勢いとマッチしたワクワクする建物。


注目のコメント

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    建築家、東京大学生産技術研究所特任教授、noiz、gluon

    ようやくいわゆる現代建築のカテゴリが殿堂入りですね。どう考えても近々当確だったとは言え、まだ現役で使われている名建築が歴史の一部としてもお墨付きを得るのは、なかなか感慨深い。

    既に多く解説されているように、丹下健三の代々木第一競技場は、主となる懸垂構造(つり橋のような部分)と、さらにそこから直行方向に二次懸垂面(葉っぱのような屋根面)を吊り下げ、それらを固定する客席のコンクリート構造をそれらのカウンターウェイトとなるように外側に傾くアーチ的な配置として力学的にバランスさせるという相当にアクロバティックな構造をとっていて(吊り構造を組み合わせるとか力学的にも構法的にもかなりハードル高い)、2021年の今建設するとしても相当チャレンジングな建築。

    技術面だけでなく、動きや力(スポーツの根源的な要素として)、日本の伝統的建築美までをも見事に融合・体現するという、いろんな要素が高密度に詰まった結晶のような建築物。そんな複雑な構造体が、コンピューターもなしに巨大模型と手計算、ほとばしる時代のエネルギーとの融合で実現されたとかもうガイアも100回くらい夜を明かせそうな、まさに日本の高度成長期そのもののようなプロジェクトだと言える。

    同時に、高度成長期の日本はある意味「勢いにまかせて」その時代「だけ」を体現しすぎたために、21世紀の現在の社会にも、新しい法律やテクノロジーにも適合しない、とはいえ大規模改修やメンテナンスを継続することも難しい建築物を、日本中に大量に生み出してしまったことも現実で、現在それらの維持や保存が全国で急速に地域経済の負担になりつつある。

    あらゆる建築物をその象徴的意義だけで保存することは難しいとはいえ、現代のビジネスとテクノロジーの文脈なら、それぞれの建築物に固有の文化的価値、地域社会に共有された記憶や物語、形や素材として建築物に刻み込まれた時代の意志のようなものをこれまでとは違う形で編集・共有し、新しく価値化する可能性も広がっているはず。

    少しでもそうした時代の遺産としての建築物が、狭小な市場価値や維持コスト、個別の所有者の短期回収効率といった枠組みを超えて、新しい価値を持続的に生み出し得る代え難いコンテンツとしてより有効に活用できるしくみ、法整備を早急に整えていきたい。それは新しい可能性でもあり、時代の義務でもある。


  • ボストンコンサルティンググループ パートナー&ディレクター

    1964年築で「最年少」の重要文化財になるのですね!

    丹下健三氏の手になる国立代々木競技場は、まさに「前の」東京オリンピックのサブ会場として建設されました。記事中にもあるように屋根全体が吊り構造(大きい方が二本の主柱から吊り橋のように、巻貝のような小さい方が一本の主柱からワイヤーロープで吊り下げられている)でありながら、優美な外部意匠と観客と選手が一体になるような広大な室内空間を実現している。この時、丹下健三氏は50歳前後。まさに脂の乗り切った年頃だが、私は氏の作品でも、これは最高傑作の一つに思う(同じ年、同じく傑作中の傑作、東京カテドラル聖マリア大聖堂も竣工している)。

    この時期の丹下健三氏の建築は大胆な建築構造技術を用いることで、外装内装ともに人々に独自の体験を提供するものとなっている。構造だけでなく、例えば国立代々木競技場では制震目的に初めて油圧ダンパーを用いるなど、最新技術を惜しむことなく採用しつつ、施設に付随する周辺施設や景観とのバランスを配慮した配置計画を心掛けるなど、細部に至るこだわりを見せている。

    しかし一方で、多くの建築ファンが嘆くように「耐震性の不備」や「経済性」を理由に、このような戦後高度成長期の名建築の多くが取り壊されている。同じ丹下健三氏の手になる1980年代の名作、赤坂プリンスホテルは、わずか30年足らずで解体、跡地には六本木ヒルズやコレド日本橋を手がけた米国の設計事務所と日建設計によるなんてことのないビルへと変わってしまった。

    今まさに建築好きの中で話題の一つに黒川紀章氏の中銀カプセルタワービルの取り壊し問題がある。古い古いと言っても竣工は1972年。同じく建て替えが発表された前川國男氏による東京海上日動本社ビルは竣工1974年(当時は景観問題でやり玉に上がったらしい)。

    様々な「文化財」足りうる近代建築が次々と消えていく中で、とても素晴らしいニュースだが、これを機にもっとそうした「ちょっと古い」建築にもっと光が当たって欲しい。


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    ランサーズ株式会社 取締役

    これは素晴らしい!と同時に、そりゃあまぁ当然でしょ、とも思います。

    日本の近現代建築を海外の方に紹介するとしたら、原宿の代々木競技場から表参道を抜けて根津美術館までそぞろ歩くと思いますが、代々木競技場は、日本の近現代建築の至宝であり、我々の誇りです。

    「美しきもののみ機能的である」と語った丹下さんの言葉に代表されるように、ここまで見事に、無駄がなく構造そのものが美しく、そして力強い建築物を、ぼくは知りません。

    そしてさらにいうと、上空から見た時の大小2つの巴型が並ぶ姿も、深淵に日本的なるものを想起させる。日本建築の妙って、屋根にあるんですよね。そしてその屋根を支える構造や意匠が日本建築の粋を感じさせる。

    とにもかくにも、代々木競技場は比類なき文化財。大変に喜ばしいニュースですね。


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