2021/5/23

【直撃】今問い直す、ファイナルファンタジーの「強み」

NewsPicks編集部 記者
「ファイナルファンタジー(FF)」や「ドラゴンクエスト」など、日本を代表するRPG(ロールプレイングゲーム)を手掛けてきたスクウェア・エニックス。 
プレイヤーが冒険者として災厄から世界を救う「ファイナルファンタジー」シリーズは、1987年のリリース以降、今も数年おきに新しいタイトルが発売されるロングヒットとなっている。
FFシリーズは世界で累計1億6100万本以上の販売(出荷・ダウンロード含む)を達成した大ヒットゲームで、これまでスクエニの業績を支え続けてきた屋台骨だ。
しかし、あらゆるエンタメが可処分時間を奪い合うようになり、「長い時間プレイすることで強くなる」という美徳が通用しなくなってきた今、FFといえど従来の戦い方では生き残れなくなっている。
「ファイナルファンタジーは皆が遊ぶもの、というブランドはもう通用しない」
(スクウェア・エニックス取締役執行役員 吉田直樹氏)
ゲーム戦国時代を、スクエニはどう勝ち抜くのか。「面白いゲーム」とはどんなもので、時代に合わせてどう変革していくのか。
数いるゲームプロデューサーの中でも、ファンが「吉P」の愛称で特に厚い信頼を寄せるファイナルファンタジーXIV(FF14)のプロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏を直撃した。
INDEX
  • 全ゲームに共通する「本質」
  • 「面白い」以前に必要なもの
  • 「不信感、失望」を「信頼」に変える方法
  • 「職人の圧倒的クオリティ」の罠
  • もう「ブランド」は通用しない