[香港 20日 ロイター] - 中国のインターネットサービス大手、騰訊控股(テンセント・ホールディングス)が20日発表した第1・四半期決算は、市場予想を上回る65%の増益となった。

国内外でビデオゲームの利用者が急増した。

第1・四半期は477億7000万元(74億2000万ドル)の黒字。リフィニティブがまとめた市場予想は354億5000万元の黒字だった。

売上高は25%増の1353億元。市場予想は1343億9000万元だった。オンラインゲームによる収入は17%増。

中国政府はネット大手に対する独占禁止法調査を強化しており、ロイターは先月、テンセントが少なくとも100億元の罰金の支払いを命じられる可能性があると報じた。

競合するアリババ・グループ傘下の金融会社アント・グループと同様に、テンセントのノンバンク決済部門も規制当局の監視の目が強まっている。

テンセント傘下の音楽配信サービス会社テンセント・ミュージックは今週、中国規制当局による監視が強化されていると表明した。

テンセントの劉熾平(マーティン・ラウ)総裁は、全般的な規制順守に関する質問に対し、同社は規制順守とリスク管理に非常に力を入れおり、非銀行決済の金融商品の規模を厳格に抑えていると述べた。

「内部調査や規制当局の意向に沿うよう図る取り組みを見てみれば、実際は比較的管理可能だ」と語った。

同社と動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」「抖音(Douyin)」を運営する中国の北京字節跳動科技(バイトダンス)との競争も激化している。バイトダンスは今年、ゲーム会社を買収し、ゲーム事業を拡大している。

テンセントは売上高の32%をビデオゲームで稼いでいる。先週開催したゲーム関連の年次会合では60タイトル以上の新作ゲームを発表。任天堂と提携して年内にポケモンゲームを投入することも検討している。

テンセントは「ゲーム開発への投資を強化している。特に世界中のユーザーにアピールできる大規模で質の高いゲームを重視する」と表明した。