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【解説】今さら聞けない「パレスチナ問題」の基本

NewsPicks編集部
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    静岡県立大学国際関係学部 准教授

    パレスティナ人自体は総人口1000万人程度です。世界にはもっと多くの人口が巻き込まれていて、もっと多くの死者が出ている紛争はあります。イエメンでもアフガニスタンでも、よほど多くの死者が出ています。しかし、パレスティナ問題が70年に渡ってどの紛争よりも注目されてきたのは、それだけ多くの大国が関与してきたからです。
     パレスティナ問題は「中東和平問題」とも呼ばれます。中東に住む4億人の内、せいぜい2千万人が直接関わる紛争で、イエメンやシリアの方が死者も多いです。しかし、あたかも中東全体の平和が決まるかのような呼ばれ方をしてきました。第1次から第4次に渡る中東戦争の目的は、パレスティナの地の奪い合いとされてきました。
     パレスティナというのは国際的には象徴という面が大きいです。20世紀の諸大国の角逐、チェス試合が行われる場がパレスティナであったともいえます。20世紀初めまで支配していたオスマン帝国は英国に敗れ、英国も中東から撤退していく時、代理人として派遣されてきたのが、欧米のユダヤ人たちでした。
     イスラエルは、数百万人のユダヤ人たちが奮闘することで領土を拡大し、周辺のエジプトやシリアと戦争を繰り返しました。結果的に、アラブ諸国もイスラエルの敵ではなくなり、今はイランが主要な敵になっています。
     イスラエルは、英国の次の指し手となった米国が中東という盤上で勝ち続けるための最強の駒であることを自ら証明しました。もともと住んでいたパレスティナ人は、その犠牲者です。
     諸大国も、中東諸国も、ロシアも、イランでさえも、この盤面自体が消えて無くなることは望んでいません。指し手は20世紀も変わって来たし、今も変わっています。モナコやラスベガスが虚飾によって一流の遊技場とされているように、パレスティナも「聖地」というタイトルによって、世界の一流のプレーヤーが集う盤面とされました。さかのぼれば、十字軍の頃からそういう場所でした。ハマースのようなパレスティナ人勢力は、歩兵のような1つの駒に過ぎません。自力で局面を動かす力はありません。
     このチェス盤からは、かつてオスマン帝国が敗れて去り、英国もソ連も去りました。米国もこの高価なゲームからいずれは去るでしょう。パレスティナという盤面も、一流のプレーヤーは来なくなるかもしれません。中東自体の価値が少ないと見られればそうなります。


  • 専修大学・経済学部(国際経済) 専任教員

    確かに有り難い記事だし戦後という意味ではこれで合っている。しかし、解説記事としてはもう少し前から入れて欲しかった。
    かつての第1次大戦の中で、当時のUK(英国)は二枚舌外交を行い、両勢力にこの地への国家建設・承認など両立し得ない支援を約束して大戦に協力させた。
    その一方で、ナチス・ドイツにおけるユダヤ人迫害などにより、ドイツ影響下の欧州では生きていけない人たちが地を追われた中で我々の国をと求めるユダヤ系の人がいたことを忘れてはならない。かつて杉原千畝さんが助けたとされる人の中にはイスラエルの建国後、イスラエルで大臣になった人さえいる。
    そして忘れてはならないのはエルサレムの位置付け。
    エルサレムは本来、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の3つの宗教の聖地としての側面がある。
    宗教の分化の歴史を辿ればともに一神教であり、例えば旧約聖書は、その位置付けは違っても3宗教とも大事にする一方、イスラム教はその成立の背景から異教への改宗を固く禁じている他方で、十字軍を見れば分かるようにキリスト教は異教としてのイスラム教を敵視してきた歴史がある。
    そうした背景の中、中東戦争はユダヤ教のイスラエルと、周辺のイスラム教によるアラブ諸国を主体として4回行われてきた。

    では何故この問題をいま日本も見ておく必要があるか。
    もちろん人権的な問題はあるが、それでは心響かない人のための理由が実は2点ある。
    1.日本は次の冬に電力不足が予定されている。日本の電力供給は石油から天然ガス・石炭重視に変わったとされているが、天然ガスは油田から取れるものもある。
    流石にかつてのように中等依存率90%前後という時代では無いが、それでも影響は大きい。
    更に石油は医薬品の原料になる部分がある。この感染症の時代に医薬品が底をつくリスクは大きい。
    2.イスラエルは海水の淡水化技術の改良で、実は欧州各国に対する農業品輸出国へと変わった。この地でドンパチ起きれば、食糧危機が欧州から日本へと飛び火しかねない。
    海水の淡水化技術はかなりの電力を消費するので、川の多い日本では相手にされて来なかった。しかし、再生可能エネルギーでの発電が将来的に普及すれば、そうした海水の淡水化技術で水道を供給した方が良い地区はたくさんある。日本はそれだけ海岸線が多く、川から水を老朽化した水道管で引っ張ってくるのが必ずしも良いとは限らない。


  • NewsPicks 記者

    5月上旬から続いているイスラエルとパレスチナの戦闘で、すでに200人以上が死亡しています
    。民間人、子ども、外国人も多数含まれていて、とても危機的な状況です。
    最悪なのは、国際社会がこの問題に対して何の手立ても打てないことです。国連安保理が開かれたのに「停戦してね」というメッセージすら出せませんでした。

    日々、ニュースが更新され続けていますが、この問題を理解するためには70年以上続くイスラエルと周辺の抗争の根本を理解する必要があります。
    この記事では▼最新状況▼イスラエルと周辺の70年間の対立▼アメリカとイスラエルの蜜月▼今後の情勢見通しなどをコンパクトにまとめています。ぜひご一読ください。


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